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古い家をDIYでリフォームしている、アラフォー女の木葉らんです。
台所からの臭いが気になるときは、排水管の漏れを疑ってください。
目を背けたくなる気持ちはありますが、台所廻りの排水漏れは現実的に起こります。
古い家の塩ビ管は寿命を迎えて、接合部の継手から漏れていました。
まず最初に塩ビ管の割れや接合部からの排水漏れを疑って、確認してみましょう。
それでも解消しない場合は、屋外の下水道からの悪臭が逆流していることも考えられます。
今回は、『 床下から全面改装 』の進行過程において、新しく排水管を交換することにしました。
- この記事のポイント
- 水廻りから悪臭がする場合は、排水漏れを疑ってみます。
- 床下の塩ビ管を新しく交換するついでに、排水音を防止する防音カバーを装着しておきます。
- 下水道からの悪臭が逆流する場合は、トラップが必要です。
床下からの臭いは排水漏れのサイン|塩ビ管の交換
床下を開口したときに、まずはじめに床下の湿気と悪臭を感じました。
嫌な臭いは、長く我慢できませんよね。
排水漏れをしている可能性がある場合は、排水管を交換すれば解決することが多いです。
排水管には塩ビ管が使われており比較的寿命は長いのですが、なかなか交換する機会がありません。
そのまま使い続けると、油の残りカスがこびり付いて流れが悪くなるし、破損や劣化していることもあります。
1-1.一般家庭で使われる排水管のサイズ
パイプのサイズ規格(JIS規格)は「呼び径=A(mm)」となっています。
排水管はいわゆる塩ビ管と言われ、サイズは一般家庭で台所は40Aか50A、浴室は50A、トイレは75Aか100Aが使われることが多いです。
塩ビ管を購入する前に、既存の塩ビ管のサイズを確認しておきます。
ホームセンターで並んでいるものを選ぶときは、目的のサイズを決めておかないと迷ってしまいます。
管の表面にサイズが記されているので、確認できます。
もし表記が見つからない場合は、パイプの内径・外径を測定します。
1-2.VU管とVP管の違い
塩ビ管は、見た目は同じでも肉厚が異なるVP管とVU管があります。
一般的に、塩ビ管「VP」は薬液圧送用や給水圧送用に使用される厚肉塩ビ管で、「VU」は排水用や通気用に使用される薄肉塩ビ管として使い分けられます。
VP管 | VU管 |
---|---|
厚肉塩ビ管 | 薄肉塩ビ管 |
薬液圧送用や給水圧送用に使用 | 排水用や通気用に使用 |
業務用(農業・工業) | 家庭用 |
VP管とVU管の外径は同じでも肉厚が違うので内径が異なり、継手が合わないので注意しなければなりません。
➜同じ種類のパイプと継手を揃える必要があります。
例えば、50AのVP管とVU管で比較してみます。
- VU管とVP管の違い
- VP管は厚肉塩ビ管で、内径が(VUよりも)やや狭い
- VU管は薄肉塩ビ管で、内径が(VPよりも)やや広い
呼び径と外径は同じでも、内径は異なります。
同種の継手が必要です。
家庭でよく使うのはVU管(肉薄管)のほうです。
1-3.古い排水管を撤去する
長年使っていた排水管の継手部分は、接着が緩くなってかんたんに抜けてしまいました。
継手がすぐに取り外せたので、ほぼ接着力はなかった状態です。
実際に、排水管の下にあった水道管が錆びて、劣化していました。
やはり排水管の継手部分から、排水漏れが発生していたのかも知れません。 (; ̄^ ̄)ウウッ
使われていた塩ビ管のサイズは、表面に残っていました。
台所の排水管に使われていたのは、『 VU50サイズ 』の塩ビ管です。
この写真でいうと、太い管が排水管VU50で、細い管は水道管13Aとなります。
見たところ、排水管自体に穴が開いている所はなさそうでした。
スポスポ抜けるので、排水管の撤去はかんたんに済んでしまいました。
新しい塩ビ管と接着する部分は、少し長めにしておいてパイプソーでカットします。
このノコギリを使えば、パイプがよく切れます。( ̄∇ ̄*)b
1-4. 確認しやすい継手
もともと台所には1カ所しか排水口はありませんでしたが、今回もう一つ追加しました。
もともとあった排水管から延長するためには、継手のチーズを使います。
排水管は継手を使えば自由に繋げていくことができるので、自分が好きな位置を決めたり数を増やすこともできます。
排水設備に重要なのが、流れる方向に対して勾配を付けることです。
くれぐれも逆勾配にならないように、水平器で確認することが重要です。
継目部分の緩みや排水漏れの確認は、床下点検を定期的にしてチェックしたほうが良いのですが…
床下は暗いし、塩ビ管も鼠色なので分かりにくいです。
オススメの継手
ボンドの接着具合や、排水溝の詰まり・汚れを目視で確認できる商品があります。
カラー接着材(ブルー)の使用により、接着剤の塗布状況が確認できます。
台所の排水は汚れが溜まりやすいので、パイプや継手部分を目視できる透明素材にしておくのがオススメです。
油汚れなどで詰まりやすい台所に使用するだけでも、点検して確認できるのでいいですよ。
品揃えが豊富です!
モノタロウで買えます1-5.塩ビ管用ボンドの使い方|エスロン接着剤
塩ビパイプをカットしたら、塩ビパイプ用の接着ボンドを使ってどんどん繋げていきます。
塩ビ用ボンドは種類がいくつかあるので、用途にあった物を使うようにしてください。
メーカーが違っても、青いパッケージのボンドであれば塩ビパイプ用として使えます。
給湯などで使う耐熱用のボンドは、茶褐色のパッケージ。
ラインナップ
エスロン 塩ビ管用接着剤- 塩ビパイプ用の接着剤の使用手順
- パイプに汚れが付着していると、接着不良になるので綺麗に拭いておきます。
- 塩ビパイプ用のボンドは、溶剤(溶けて接着する)となっているので、必ずパイプ側と継手側の両方にボンドを付けます。
- 互いに繋ぎ合わせて30秒くらい、しっかり手で固定しておきます。
- はみ出たボンドは、すぐに布で拭き取っておきましょう。
- 10分もすればビクともしないくらい接着できますが、1日は触らずに乾燥させます。
ポイントは、溶けてからくっつく『溶剤』という点です。
床下からの排水音対策
台所で洗い物をしているときに、排水溝からのゴボゴボした音が気になることがあります。
排水管の汚れがひどくなってくると流れが悪くなってくるので、音も大きくなります。
2-1. 防音カバーの取り付け
新しく排水管を取付けるついでに、床下からの排水音対策をしておくことにしました。
排水管に防音カバーを取付けておきます。
ホームセンターに行けば、ポールカバーや養生などのコーナーに配管保護資材として置いてあります。
屋外や水道配管の設備のすみのほうにあることも…。
少しの手間はかかりますが、後悔しないように今できることをやっておきます。
長年使用していた排水管の内側にヘドロが付着していたので、ゴボゴボ音がしていつも気になっていました。
新設した排水管の中はきれいですが、ゴミが付着し始めるとゴボゴボ音がするかもしれません。
設置が完成したら、とりあえず排水の口を封鎖しておきます。
開けたままにしておくと、排水口からの嫌な臭いが部屋に入ってきます。
トラップがないと臭いは侵入するので、シンクに接続するまで蓋をしておきます。
排水管の掃除用継手やエンドキャップなどの部品があるので、ついでにこちらを購入しておくのがいいです。
わざわざ部品を揃えなくてもという人は、ビニールテープとかガムテープなどで塞いでおいても問題はありません。
既存の排水管を交換して、台所のフローリングも貼り終えたところです。
この排水管は以前からある既存のモノを交換していますが、ここから延長して排水管を追加したものがこちらです。
せっかくなので、「対面用のミニキッチン台を作りたい!」と思って排水管を追加しました。
ここはまだ未開発なのですが、楽しみです。
まとめ 台所の排水漏れ
- 排水トラブルが発生したら
- 台所の排水管付近の悪臭がある場合は、排水漏れの可能性があります。
- 排水溝のゴボゴボ音がし始めたら、パイプ内のヘドロが付着し始めているサインです。
- 床下のメンテナンスとして、定期的に排水管の漏れや継手部分の接着を確認しましょう。
- 新しい排水管に交換するときは、点検確認しやすい透明パイプがオススメです!
塩ビ管を取り換えても悪臭が続く場合は、屋外の排水に問題があるかもしれません。
どうしても悪臭が消えないのは、トラップがないことが原因かもしれません。
台所の排水管だけでなく、屋外の排水桝も劣化して排水漏れをおこしていました。
古い家の排水桝は「コンクリート桝」でできていて、経年による劣化で排水漏れが発生してしまいました。
また、トラップがない場所については下水道からの臭いが逆流していたので、トラップの取付けも行っています。
排水桝をすべて塩ビ桝へと交換する工事へと続きます。
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「下水道からの悪臭が逆流」していたことが原因と判明
というわけで、今回は以上です。
これからもブログとTwitter で、DIY&リフォームを発信していきます。