前回の記事
古い家をDIYでリフォームしている、アラフォー女の木葉らんです。
前回は、家の排水漏れの発覚で「汚水配管改修工事」の業者見積もりを行いました。
見積もり金額は15万円です。
古い家の排水桝はコンクリートで、劣化が進み排水漏れしているようなので、塩ビ桝へ交換することになりました。
今回の工事でコンクリート桝の交換をする場所は、台所用桝・洗面洗濯用桝・掃除用会所桝の3か所になります。
排水経路は次のようになっていました。
青い丸の部分に、新しく塩ビ桝を取付けてもらいます。
赤い丸の部分は、犬走りの下に隠れていて表面的には分かりませんでした。
設計図がなくて家の周りは犬走りになっているので、桝の場所がわからない所もありました。
工事の流れ
- STEP 1既存のコンクリート桝を撤去する
コンクリート桝に穴が開いて、排水漏れが発生している
- STEP 2塩ビ桝を仮設置する
塩ビ桝を仮設置して、コンクリート桝を撤去した部分の空洞を埋める
- STEP 3地盤沈下した部分の地盤を固める
1週間後、地盤沈下した部分を再度埋める
- STEP 4コンクリート敷設して完成!
地盤が固まったら、コンクリートを敷設する
- この記事のポイント
- 経年劣化したコンクリート桝をすべて塩ビ桝に交換すると、悪臭が消えました!
- 地盤沈下がある場合は、コンクリートが固まるまで時間が必要になります。
- 曲がり角や合流する地点に設置する会所桝は、掃除用の桝でトラップにもなります。
臭いの原因はトラップにある!業者依頼した排水桝の工事が遂に完成!?
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排水桝の交換工事①:塩ビ桝の仮設置と地盤固め
排水工事の期間中は生活用水を使うことができなくなるので、家を空けることになります。
コンクリート部分を斫るときは、地響きと騒音が大きいのでとてもじっとしていられません。
屋外の工事なので私は実家に戻り、庭の出入りは自由にして工事をしてもらいました。
数日後、業者の社長さんから電話がかかってきました。
こんにちは、どうもお世話になります。
あの・・・、桝を取付けたのですが、家の中から排水してもらって流れの確認をしてもらいたいんですけど。都合はどうですか?
はい、ええっつ!?もう設置したのですか?
早いですね。
てっきりもう完成したものと、私の早とちりでした。
地盤が下がっていたところを調整しているので、水の流れを確認させてください。
見積もりの時にも説明してくれたのですが…
これまで排水が屋外の側溝に流れ出てしまっていたので、地下に水の流れ道が出来ていて、地盤が空洞になっている部分があるのです。
そこで、まずは地盤を固める必要があるということでした。
- コンクリート桝の部分は地盤が下がってしまっていたので、コンクリートを敷設する前に土を流し入れてから固める。
- 1週間後、また土が下がってしまった部分に流し入れて、しっかり地盤を固める。
わかりました。
都合の良い日に戻ります。
後日、打ち合わせすることになりました。
1-1. 台所の塩ビ桝の仮設置|息も出来なかった悪臭が消えた!?
家に戻ると、勝手口の台所用コンクリート桝がすでに無くなっていました。
下の図は、台所前にある桝の場所です。
これが、以前の状態。
Bifore
そして、これが仮設置された塩ビ桝です。
After
以前あったデコボコのコンクリート桝がすっかり無くなり、斫ったコンクリート部分に土を埋めていました。
丸い塩ビ桝は、マイナスドライバーでこじ開けないと蓋が取れません。
パッキンがついていてしっかりと蓋が閉まるので、臭いがまったく漏れてきません。
このテラスの中に悪臭が立ち込めていたのが、嘘のように変わっていました。
塩ビ桝に変えたら、あの耐え難い悪臭が解消されている!
以前のこんなコンクリート桝蓋では、パッキンがないので臭いが漏れるに決まっています。
よく考えたら、祖母はこの家の排水設備で何十年もよく耐えてこれたなぁ…と。
臭いの悩みなど聞いたことがありませんでしたが、この場所にはあまり来なかったと思います。
ずっと我慢して生きてきたのかな…と、感慨深い気持ちになりました。
次は、台所以外のコンクリート桝へ続きます。
1-2.洗面・洗濯用の塩ビ桝の仮設置と会所桝
工事した場所を関心しながら見ていると、社長さんが到着しました。
こんにちは。
台所用の桝以外にも、塩ビ桝を設置してくれている場所がありました。
台所とは反対側の『 洗面・洗濯用桝 』『 会所桝(掃除用) 』の場所です。
ここにも以前あったコンクリート桝が塩ビ桝に変わって、仮設置していました。
この大きい排水桝は会所桝といって、曲がり角や合流する地点に設置されるんですけど、要は『掃除用』の桝です。
勾配がないので、少し深めの桝にしています。
これで、排水が溢れることはないはずです。
そう言って、バケツに水一杯くんで流してみせてくれました。
大量に水が流れてきたとしても、水は流れていっています。
風呂の排水を流したとしても、溢れることはなさそう。
こっちの小さいほうの桝は、洗面・洗濯側から流れてきた部分と合流します。
この可愛らしい小さい桝は何ですか?
これは中でトラップになっていて、水面で栓をして臭いが上がってこない仕組みになっています。
1-3.排水トラップ(封水)の役目
大きな勘違いしていたことがある。
嫌な悪臭の原因は、家から出る排水の臭いだと思っていましたが、実はそれだけではないことがわかりました。
トラップがない排水口の場合、公共の下水道から臭いが流れて家の中に入ってきます。
排水は勾配が付いているので流れ出ていきますが、臭いは空間があれば逆にも入ってくるのです。
それを防ぐために、排水口にトラップが必要になります。
トラップは、水を溜める(封水)ことで空気を止め、下水から上がってくる臭いをブロックする役目があります。
臭いの原因 (主な原因) | 臭いの原因 (別の原因) |
---|---|
屋内の排水パイプからの臭い | 屋内にトラップがない部分が一カ所でもあると、 公共の下水道からの臭いが流れてくる。 |
屋内にトラップが必要 | 屋内か屋外にトラップが必要 |
トラップは、配管の途中で水が溜まる場所を作るので、下水からの悪臭やガス、虫などが室内に進入するのを防ぎます。
単なる排水管をつなげただけではダメなのです。
参考記事>>>
実は、この家の洗濯機と風呂の排水にはトラップがありませんでした。
つまり排水管が直通だったのです。
いつも臭いが気になっていたので、見積もりの時に相談していました。
屋外の下水道からの悪臭が逆流しないように、屋外にトラップを設置することで解消できます。
洗面・洗濯用の塩ビ桝自体にはトラップの機能はないので、その先に小さなトラップを設置してもらっています。
また、会所桝には水が溜まっていて、トラップの役目を果たしています。
ポイントは、排水口よりも上部に水が溜まっている必要があります。
水位が低くなる場合は、排水口にエルボを取り付けておけば下位まで補えます。
- 室内の悪臭はトラップが原因
- 下水道からの悪臭を止めるために、トラップの設置が必要です。
これで、もう臭いは解消されると思いますよ。
勾配については桝の設置で傾斜をつけていますが、しばらく様子を見てください。
塩ビ桝に変えたこととトラップの設置で、あの悪臭から逃れられると思うと、ひと安心です。
塩ビ桝は新しくしても、その間を流れる塩ビ管(パイプ)は割れたりしていませんか???
そんな、私の疑問にもちゃんと説明してくれる社長さん。
塩ビは腐食に強いし、大きな地震とかで地盤に亀裂が無い限り、既存の塩ビ管(パイプ)部分は問題ないはずです。
なので、パイプ部分からは漏れることはあまりないようでした。
関連記事>>>二重トラップ(ダブルトラップ)の禁止
まとめ 塩ビ桝の設置、コンクリート敷設が完成!
工事は土を埋設した状態で未完成でしたが、地盤の様子をみてコンクリート敷設をしてもらいました。
早速、完成した工事を見てみます。
Bifore
これが・・・
After
下水道工事をお願いしたのに、左官工事までして綺麗に仕上げてくれていました。
以前はこの場所に石油式給湯器を設置していましたが、撤去しました。
足元が悪くて凸凹(デコボコ)した危ない場所だったので、感動!!!
しかも、滑らないように床の滑り止め加工を施してくれていました。
近くで見ると刷毛のようなもので、ラインが無数に入っています。
数日後、コンクリートが白くなって完全に乾いています。
この上を歩くとザラザラしているので、滑りにくくなっています。
何も施していない場合、コンクリートの表面はツルツルして危ないのです。
Bifore
これが・・・
After
以前設置されていた手摺りは通り抜けるのに邪魔だったので、撤去してもらいました。
ばあちゃんは足が悪かったので、手摺りを設置していたけれど、これでお役御免となった。
勝手口のテラスの中の足元がフラットになったことと、手摺りの撤去によって、家の周りの動線がスムーズになりました。
これで排水漏れと悪臭からも、逃れられるといいのですが…
その晩は、お湯をたっぷり貯めてゆっくり湯船に浸かりました。
これで安心だと思って、すっきりした気分でしたが…
そうは問屋が卸さない
翌朝
洗濯機を回している間、ゴミ出しに外へ出ました。
ええっつー!!!? なんで???
悲劇は、まだ続きました。
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