古い家をDIYでリフォームしている、アラフォー女の木葉らんです。
古くなった台所を全面改装して、床下の湿気やカビ臭を解消していきます!
家の中で利用頻度が多い場所が台所です。
その台所が汚部屋だったら、健康的な食事をつくることができなくなってしまいます。
台所の床下の中を見たことはありますか?
コンクリート敷きの綺麗な床下なら良いですが、古いお宅の床下は土が露出したままのところも多いです。
この家もまさに床下の湿気によって床がブヨブヨしてしまい、落ち込むのは時間の問題でした。
長年住んでいれば水廻りのあちこちが経年劣化してくるので、湿気やカビの臭いが気になり始めてきます。
今回は床下の湿気対策によって、土壌から上がってくる湿気を根本的に阻止することにしました。
アレルギー体質のひとは肌が敏感に感じるので、台所で過ごすことが苦痛になってきたりします。
私は昔からアレルギー性鼻炎で鼻センサーが敏感に反応するので、くしゃみや鼻水がいつも危険信号を知らせていました。
この家で生きていくためには、台所を全面改装するしかない!それが私の出した答えでした。
人間にとって有害な湿気やカビの根本的な原因を取り除くことで、過ごしやすい生活を手に入れることができます。
お宅の床下を覗いてみて『土』だったら、ぜひ同じように床下改装を試してみてください。湿気がなくなると台所がすっきりしました。
この記事のポイント!
・昭和の古い台所を、LOW-COST(=費用を出来る限り抑えて)で全面改装して、綺麗な空間に生まれ変わらせていきます。
・台所の床下をいつでも点検できるような空間にしておきます。
床下から全面改装|40年ぶりに台所を生まれ変わらせる!
家のリフォームの中で一番大変だったのが、水廻りの台所でした。
健康的な生活を送るためには、台所を制覇しなければなりません。
水廻りのリフォームは予期せぬことがある気がして、すごく不安でした。
未知の世界はいつでもふあんがつきまとうものですが、開拓してみると意外と自分でやれることは多いです。
1-1. 理想のキッチンをイメージして計画を立てる
台所のリフォームは、次の内容を計画しています。
- 床下の湿気対策
- 内壁の気密化
- シンク台をDIY
- 床下・天井裏点検口をつくる
今回の台所DIYは、床下の湿気対策をメインに行います。
台所は10畳あり、台所を占めていた家具や家電を移動させると、広く感じます。
間取りは次のようになっています。
床が抜けそうな箇所が2ヵ所ありました。
特に床のブワブワしていたのは、シンク台の周辺でした。
- 根太が折れている
- 床張りが腐ってしなる
このような原因は、主に床下の湿気・水漏れ・老朽化によって発生します。
床下を点検するための床下点検口がどこにも見当たらなくて、確認することができませんでした。
普段は使うことがないのですが、いざというときに点検口は必要なので、出入りしやすい点検口をDIYでつくっていく予定です。
実際に床下の様子を確認するためには、床を剥がすしかありません。
作業を実行する前に具体的な計画を立てておくと、無駄が減り効率よく作業が進みます。
床下の湿気対策を行っていくための、作業の手順です。
では、作業を始めていきます。
【湿気対策】台所の床下をDIYで全面改装する
2-1.バルサンを焚く|害虫駆除
最初に床下の状態がどうなっているのか、確認しておきます。
部屋の隅の方で根太に干渉しない場所を探り、電動ドリルで床に穴を開けていきます。
床下を覗いてみると地面は土で、表面は湿った感じがありました。
白っぽい跡が残っていたのですが、石灰を撒いていたのだと思います。
この中にはゴロゴロと黒い虫の死骸が転がっており・・・急いで蓋をしてしまいました。(*_ _)
床下の開口前には、バルサンを焚いて害虫駆除を行います。
このひと手間は必ず必要です。
床下には目に見えないダニだらけだということを、覚悟しておいてください。
床下の作業前に害虫駆除をしておかないと、激しいかゆみや炎症で体力を奪われてしまいます。
当然ですが、肌の見えない服装やマスク装着などの準備は必要になります。
数か所程度でもつらいですが、服の上からも全身にダニに刺されてしまい、数日後には日常生活に支障が出てきます。これは本当につらいです。(体験談)
バルサンを選ぶ方法ですが、数種類のタイプあるのでそれぞれの特徴をすこし説明しておきます。
①『効き目重視』タイプのバルサンを使う
店頭でバルサンを選ぶときに、種類がいくつもあるので迷ってしまいます。
- 効果で選ぶ ➡①総合力②快適さ ③効き目重視
- 使い方で選ぶ ➡①煙②水 ③霧
通常は部屋の中心部において使う場合が多いので、嫌な香りが残らないように快適さを重視したいですね。
また、火事だと思われないように、あまり煙がでないタイプを重視することも多いと思います。
今回は床下中心の害虫駆除を行うため、強力な『効き目重視』タイプを選択しました。
黒のパッケージには『 プロEX 』と書かれていて、いかにも強力な感じがします。
②使い方は『煙タイプ』が使いやすい
『煙タイプ』は蓋を取って擦るだけ、『霧タイプ』は大きなボタンを押すだけで、その場ですぐに開始できます。
『水タイプ』はその名の通り、水を入れてセットするのでやや手間取りますが、価格は一番安いです。
それぞれ特徴はありますが、注意すべきことは煙が火災警報器に反応しないようにカバーを取付けておかなければなりません。
霧タイプの場合は火災警報器に反応しないので楽ですが、お値段が少し高くなります。
画像 | |||
部屋の広さ | 6~8畳 /12~16畳 | 6~8畳 /12~16畳 | 6~10畳 /12~20畳 |
タイプ | 水タイプ | 煙タイプ | 霧タイプ |
使い方 | 容器に水を入れてセットする | 蓋を外してこする | 大きなボタンを押す |
火災警報器 カバーの取付け | 反応する 必要 | 反応する 必要 | 反応しない 不要 |
終了時間 | 2~3時間 | 2~3時間 | 1時間 |
価格 | 635円 / 780円 | 864円 / 1,381円 | 1,285円 / 1,780円 |
こんな人に | 少ない煙が良い | 使い慣れている方 | 短時間で済ませたい |
商品リンク | 6~8畳 12~16畳 | 6~8畳 12~16畳 | 6~10畳 12~20畳 |
10畳の台所に、2回バルサンを焚きました。
①床下開口前 ➡床を開口する前に、両サイドに2個バルサンを設置して焚きました。
②床下開口後 ➡床下開口後も、同じく2個のバルサンを焚きました。
これはやりすぎではないの?と思うかもしれませんね。
いえいえ、他の和室の床下で経験してきた結論です。ダニの繁殖と人間を襲う恐ろしさは計り知れません。
バルサンをセットした後に開口した部分に蓋をして、床下を集中して駆除します。
床を剥がす前に行えば、強力に駆除できます。
Point! 床下はダニの温床です
台所の床下を解体する前に、必ず害虫駆除をしておきましょう!
➡作業開始前に、床下の環境を少しでも改善しておくことは大事です。
2-2.キッチンシート・床を剥がす
バルサンによる害虫駆除とその後の換気を終えると、ジメジメしていた床下がすっきりします。
台所の空気が変わっているのがはっきりわかります。
ここからは、床の解体です。
台所には防水のキッチンシートがボンドで強力に貼られていたのですが、丸のこでカットすると前に進みません。
この状態で丸のこを使うとキックバックが発生する可能性があるので、まずはキッチンシートだけを地道に剥がしていきました。
- ※丸のこのキックバックは危険なので、無理に推し進めて使うのは絶対にやめましょう。
残った床は、10mm厚の1枚の板だけでした。
断熱材は入っていませんし、根太は少し痩せているように見えます。
床下は土が露出しているので、湿気が溜まり木材が水分を吸収していました。
バルサンの効果なのか、もともとあったのかはわかりませんが、あちこちにGの死骸がありました。
完全防備で、息を殺しながら床下の清掃をしました。
大量の廃棄材を片付けることで、作業がなかなか進みません。
DIYならではですが、廃棄処分の作業は辛抱どころです。
2-3.強力防湿シートを床下に敷く
ここから床下の防湿対策を行っていきますよ。
床下全面に『強力防湿シート』を貼っていきます。
同じような商品がたくさんある中で、他より厚みのある『 DIY STYLE 強力防湿シートS 』を使いました。
0.15mmの厚めの透明シートで、ちょっと引っ掛けたくらいでは破れません。
画像 | |||
タイトル | 定番!50m巻 | メーター売り 数量1につき1m | 二つ折り 50m巻 |
幅 | 幅950mm(ミリメートル) | 幅1.8m(メートル) | 幅1.8m(二つ折り) |
長さ | 長さ50m(メートル) | 長さ1m(メートル) | 長さ50m(メートル) |
厚み | 厚さ0.15mm | 厚さ0.15mm | 厚さ0.15mm |
特徴 | 定番商品!たっぷり使える | 必要な分だけ切り売り購入できる | 二つ折りなので、広い場所で使いやすい! |
商品リンク | 詳 細 | 詳 細 | 詳 細 |
継ぎ目を粘着テープで貼っていきます。
この強力防湿シートを、湿気の侵入がないように余分に重ねて貼っていきます。
50m巻きは容量がたっぷりなので、贅沢に使っても余るくらいたっぷりあります。
床下がデコボコして平らでない場合は、なるべく均しておきます。
厚みが0.15mmのしっかりしたフィルムなので、作業中に破れることもありませんでした。
Point!
・すでに束石があるので、定番の50m(幅950mm)のロール商品を購入したほうが使いやすいです。
・床下を一から作り直すような場合は、二つ折り(幅1.8m)の商品を広げて使うのに適していますね!
①隙間を作らないようにシートを重ねることと、②粘着テープも隙間を作らないように貼りましょう!
床下対策その①|床下調湿材『床下さらり』をつかう
防湿シートを敷いたら、もうひと手間かけて床下対策を強化します!
床を貼ってしまうと、床下は狭い空間なのでどうしても換気しにくい環境になってしまいます。
そこで、『床下調湿材』を床下全体に撒いておきます。
1坪あたり2袋(20g)が目安です。1坪=2畳分のことです。
私が使用した『床下さらり』という商品は、アイリスオーヤマが出している商品で、ネットでもホームセンターでも手に入りやすくおすすめです。
床下の状態が平らでないと床下調湿材が流れて偏ってしまうので、防湿シートを貼る前の床下均しは大事です。
床下の状況によっては均等に床下調湿材が撒けない場所もあるかもしれませんが、使用量を増やしたりして調整してください。
1.Point! 床下を均す
目安の容量1坪=2袋を準備しましたが、床下が平らでないと均等に撒くことができません。余分に購入するか、防湿シートを敷く前に平らになるよう準備しておきましょう。
2.Point! ホコリ対策
『床下さらり』 を撒いた後にかなりの白ホコリが舞います。十分な換気をしたり、合板などで落ち着くまで床を閉じておくといいです。
床下対策その②| 換気口に網を付ける
床下換気口の周りは、通気しやすい環境にしていますか?
家の周りのすべての換気口をチェックしてみたら、物で塞いでしまっているところがありました。
特に屋外側の換気口を封鎖するように物が置いてある場合は、すぐに撤去しておきましょう。
それと、床下換気口の幅が広すぎるため、開口のついでに網を付けておきました。
防虫対策(大きくなったGの通過を防ぎます)の一つです。
材料は鉢底のネットとして使う、ポリエチレンの網を使いました。
網目も小さく丈夫なので簡単には破れませんし、通気の邪魔にもなりません。
屋内側から取付けしたほうが、日焼けによる経年劣化を防げます。
床下から取付けるのが難しい場合は、屋外からでも取付けることができる場合があるので、ぜひやってみてください。
コーキング剤を塗って、コンクリート部分に貼り付けているだけです。
しっかり接着していて、数年経過しても外れていません。
床下対策その③|カスガイをつかう
大引きと束柱が交差するところすべてに、カスガイを打ち込んでおきました。
鎹(カスガイ)とは、木材と木材をつなぎとめる金具です。
特に、束柱がずれている所は見当たりませんでしたが、古くても優れた家は緻密な施工によって実現するそうです。
束柱と束石がズレてしまっているところがないか、点検します。
この地域は大きな地震で揺れることがあまり無かったので、大丈夫でした。
土台をしっかりと固定して頑丈な床にするために、床下開口している今できることをやっておきます。
地震がいつ来るかわからないので、手間を惜しまずやっておきました。
床下対策その④|鋼製束やプラ束をつかう
木材の腐食でシロアリの発生も考えられるので、今は鋼製束やプラ束が使われることが増えています。
シロアリの好物は腐った柔らかい木なので、鋼製束やプラ束は素材が木でない為、白アリに食べられる心配はありません。
束にシロアリの被害を発見したり、部分的に補強したい場所があるときは、この商品を使えば高さ調整ができるので簡単に取り付けができます。
2-4.檜材で根太を貼る
床を支える大事な根太を貼っていきます。
床の開口後に根太を確認しましたが、折れているところは見当たりませんでした。
根太が折れていなかったので、台所の床がブカブカしていた原因は湿気による床材のたわみということになります。
根太の上に10mmの合成フローリング材を1枚敷いてキッチンシートを貼っただけの施工は、現代では考えられませんが昭和の家にはよくある施工です。
根太はまだ機能を果たしてくれそうなのですが、今後のことを考えて既存の根太に隣接して追加していくことにしました。
1.水廻りには檜材を使う
部屋の根太には杉材を使うことが多いですが、水廻りの台所には水に強くて腐りにくい檜材を選びました。
檜は本当にいい匂いがして、部屋全体が浄化されていきます。
使った材質は一等檜材なので、反りもなく真っ直ぐで節目がほとんどありません。
2.根太掛けをする
壁際などに隙間がなくて根太がかけられない場合、余った端材を使って根太掛けをすれば支えられます。
根太掛けをする際に、床の平衡を確認しながら高さ調整をする場合にも役立ちます。
こういう地味な作業ですが、床の強度や水平を保つためにはとても大事です。
金物を使って、根太受けを作ることもできます。
実際に使わなくても、使い方を知っておくといざというときに役に立ちます。
2-5.防腐剤『キシラデコール』を塗る
木材保護の為に水廻りの木材に防虫・防腐塗料を塗っておきます。
ホームセンターに行けばよく見かける『キシラデコール』を選びました。
薄めずにそのままの液を塗っていき、二度塗りします。
臭いがかなり強烈なのでマスクと換気が絶対必要で、長時間の使用はなるべく避けます。
数日間は部屋全体を換気して、しっかり乾燥させておきます。
- 製品の特長
- ・高性能防虫・防腐・防カビ・撥水成分が木材の深部まで浸透し、日光、雨、害虫、カビなどから長期間木材を守ります。
・重ね塗りの目安: 保護効果を高めるためには重ね塗りが有効です。重ね塗りは、指で触ってもつかない程度まで乾燥させてから行って下さい。
2-6.断熱材を敷き詰めて床をつくる
①断熱材を入れる
根太の間に、断熱材30mm厚を敷き詰めていきます。
この家は通常よりやや広めのサイズなので、5坪(10畳)分の断熱材を10枚+α 準備しました。
30mm厚を根太の幅に合わせてカッター(大)で切っていきますが、意外と手の握力が必要になります。
地味な作業ですが、コツコツと作業をするのが好きな人には向いています。
効率よく作業するために、カッターの刃はこまめに交換するといいですよ。
断熱材の厚みに合わせて受け金具を根太に取り付けると、断熱材の落下防止になります。
実際に作業をすると断熱材が落下しそうになることがあり、この金具を先に取付けておくと作業は随分しやすくなると思います。
②合板をはる
床下づくりの最後の仕上げは、合板を貼っていきます。
断熱材敷き詰めた場所には合板を敷いて、作業が安全に出来る足場スペースを確保しておきましょう。
根太の上を歩いていても気が抜けた頃に、断熱材にズボッっと足を踏み入れてしまいそうになり危険です。
合板は12mm厚を使います。
台所は10畳あるので最低でも10枚は必要ですが、断熱材と同様に少し広めのサイズなので+α分の合板を準備しました。
根太の中心にビスを打っていくために、墨つぼを使って目印を付けます。
確実なやり方で施工を行っていくと、完成度と満足度は高いです。
墨で汚れるのが苦手な場合は、チョークラインというのもあります。
どちらにしても、汚れるというのは避けられないです。
まとめ 床下全面改装で防湿対策の効果は?
台所の床下全面改装は大変ですが、やりがいは十分あります。
今回の防湿対策で私が自信もって効果を伝えられるのは、鼻センサーがはっきり証明したからです。
この家にいるだけでくしゃみや鼻水が止まらなかったのに、気が付けばいつの間にか止まっていました。
アレルギー性鼻炎の人ならわかると思いますが、環境で過ごしやすさが変わります。
1年が経過して床下を点検してみても、調湿材の効果ですっきりした床下が持続できていました。
防湿対策を行ったことで、床下の環境を改善できたからです。
- バルサンで害虫駆除(ダニ退治・G退治)
- 古い床材の撤去(カビの除去)
- 床下に防湿シートを貼る(防湿)
- 床下調湿材を撒く(調湿)
水廻りに湿気が多くなるのは、気がつかないうちに配管から水漏れが発生したりするためです。
いつでも床下の点検ができるように床下点検口を設けて、床下を綺麗にしておくことも必要です。
もともとこの家には床下点検口がなかったので、DIYで作ることにしました。
床下点検口を作りたいと思っているけど、どうやって作ったらいいか悩んでいるなら、こちらの記事をぜひ読んでみてください。
オリジナルの『床下点検口』が完成しました。
\ こちらの記事も参考にしてみてくださいね! /
是非チャレンジしてみてくださいね。
今回紹介したおすすめアイテムはこちらです。
商品 | ||||||||||
商品名 | 強力防湿シート | 気密防水用 粘着テープ | 床下さらり10kg | バルサン煙タイプ | 鉢底ネット | カスガイ | 根太受け | プラ束 | キシラデコール | 墨つぼ |
特徴 | 定番50m商品! たっぷり使える | 手切れ性がよく、扱いやすい | 床下調湿材 床下スッキリ! | 使いやすい 煙タイプ | 床下の防虫対策 | 床下の束を支える | 根太受け用の金物 | 錆びる心配なし!シロアリは怖くない! | 木材の防腐防虫塗料 | 目印をつけてビス打ち!下地を狙う! |
今回紹介したアイテムは、床下の全面改装に役に立つものばかりです。
どれもかんたんにすぐに使えるので、やれることから試してみてください。
というわけで、今回は以上です。
これからもブログとTwitter で、DIY&リフォームを発信していきます。