リフォームで電気工事が必要になり、独学で第二種電気工事士の資格に一発合格しました。
2023年(令和5年度)の上期筆記試験が終わり、いわゆる一次合格を手にした人は二次技能試験に向けて試験対策をしていると思います。
本年度の上期筆記試験の結果と上期技能試験の対策について、解説していきます。
最終合格できるように、最後まで諦めないでくださいね。
令和5年度の上期筆記試験の結果
令和5年の上期試験よりCBT方式が導入され、コンピューター試験による新しい取り組みによって受験場所や日程の選択肢が増えました。
学科試験の受験者数は70,414人(CBT方式8,221人、筆記方式62,193人)でした。
ここ数年はコロナ禍の影響で受験者が増加傾向でしたが、昨年の上期受験者数78,634人から減少しています。
上期筆記試験の合格率(地域別)
また上期筆記試験(CBT方式含む)の合格率をみてみると、合格基準(60点以上)に基づき、合格者数は42,187人、合格率は59.9%となりました。
合格率は、おおよそ60%ですね。
ちなみに、昨年令和4年度の上期筆記試験の合格率は58.2%でした。
受験者数が減っても、合格率は例年と比較しても大体同じと言えます。
地区別の受験者数と合格者数のデータも公表されています。➜コチラ
合格者受験番号検索
令和5年度上期学科試験結果の発表日は、6月12日(月)正午からです。
試験結果通知書の発送(投函日)は、7月7日(金)。
【合格者一覧】に掲載されている受験番号を検索して、あなたの合否の確認ができます。
合否の確認
・上期学科試験結果の発表日 ➜6月12日(月)正午
・試験結果通知書の発送(投函日)➜7月7日(金)
一次試験は50問ありますが、合格ラインは約6割程度と言われています。
つまり、50問中30問以上を正解しなければなりません。
一次試験を突破できた人は、二次試験の技能試験に向けてスタートを切っていると思います。
独学で受験する人は、正直どうやって学習すべきか不安なことが多いかもしれません。
技能試験の学習について、これから解説していきますね。
技能試験の取り組み方
技能試験では、一般財団法人 電気技術者試験センターが公表した候補問題No.1~No.13の配線図の中から1つ出題されます。
土曜日または日曜日と受験日が異なりますが、出題問題も変わるので山掛けではなく満遍なくすべて練習しておく必要があります。
時間は40分なので、あっという間です。
筆記試験では暗記することが多く、過去問題集の繰り返し勉強法が効果的でした。
技能試験の場合、手の感覚が慣れるまでの練習時間が必要です。
反復練習をどれだけしたか、そして完成させるまでのスピード勝負にかかっています。
わたし自身筆記試験後はできるだけ多くの時間、工具や器具等に触れる日々を過ごしました。
令和5年度【技能試験日】 ➜2023年 7月22日(土)23日(日)
試験日まで残り〇〇日と迫っているけど、具体的にどうすればいいかわからない……
不安な気持ちをごまかしていると、時間ばかりが過ぎてしまいます。
結論をいうと……今日から試験日まで、毎日工具&器具&電線に触れて練習してください。
慣れも必要ですが、試験会場で自信が持てるようになります。
試験会場では、手に汗を握って作業することになるかもしれません。
短い試験時間で冷静に作業できるように、手の動きを慣れさせておく必要があります。
試験会場では、あなたと同じ受験者がたくさん並んでいます。
多くが男性ですが、学生から社会人まで様々です。女性も最近は増えています。
そして、仕事関係で工具の扱いに慣れていそうな雰囲気の人が、多くいます。
練習不足で自信のないあなたは、きっと後悔してしまうはずです。
もっと練習時間を作るべきだったと……。
試験時間の40分は、驚くほどあっという間に過ぎてしまいます。
最短で今すぐ道具を揃えること
もし今の時点で道具類を揃えていない場合は、すぐ買い揃えていくださいね。
そして今から自分でホームセンターへ買いに行こう!なんて思っている人は、時間のロスです。
自分で買い揃えることが、どれだけ時間と労力を消費してしまうか……。
店頭に行っても、あなたが必要なものを1度で手に入れることは難しいです。
- 似たような器具がいくつもあるので、どれを買うべきかわからない
- 在庫が無い場合が多々ある
- 使いやすいおすすめの工具を、最初に揃えておくほうがいい
- ホームセンターをはしごしなければ、必要な工具や器具を揃えることは難しい
ネットで購入すれば、最短で手に入れられます。
必要なものがすぐに届きます。
要は早く道具を手に入れて、今すぐ練習することが一番大事なのです。
必要な【 指定工具 】を揃える
技能試験では、電動工具以外ならどんな工具でも持ち込めます。
以下の7つが「指定工具」と定められています。
電工ナイフ(VVFケーブルストリッパを推奨)
ペンチ
圧着ペンチ
ドライバー(プラス)
ドライバー(マイナス)
ウォーターポンププライヤ
スケール
実際に技能試験で、これらすべてを使うかどうかはわかりません。
問題によって、使わない工具もあります。
ただし、候補問題No.1~13を満遍なく練習をしておく必要があるので、「指定工具7つ」は最低限必要になります。
何も考えず、定番のホーザン技能試験工具セットを購入すれば間違いありません。
※後半説明しますが、全部まとめたセット品の場合、このホーザン技能試験工具セットが含まれています。
ドライバーやメジャーなど既に持っている場合は、不足した工具だけ個別に買い揃えたい人もいると思います。
電線がスパッと切れるペンチや万能VVFストリッパーなど、試験時間に左右されるので妥協せず推奨品を買ったほうがいいです。
圧着工具に関しては重量があるため、第二種電気工事の必要範囲で取り回しの利く使いやすいサイズのものを準備するほうがいいです。
圧着工具は『 〇・小・中・大』まで刻印できるものがあるのですが、試験では『大』は不要です。
画像 | |||||||
指定工具 | NO1 | NO.2 | NO.3 | NO.4 | NO.5 | NO.6 | NO.7 |
商品名 | VVFストリッパー | ハイパワーペンチ | リングスリーブ(E)用ミニ圧着工具 | ボールグリップドライバープラス | ボールグリップドライバー マイナス | ウォーターポンププライヤー | コンベックス 剛厚テープ |
型番 | P-958 | 1700-175 | AK17MA2 | 2×100 No.220 | 5.5×75 No.220 | 195mm P-244 | 5m×25mm GAL2550BL |
メーカー | ホーザン(HOZAN) | FUJIYA(フジヤ) | ロブテックス(LOBTEX) | ベッセル(VESSEL) | ベッセル(VESSEL) | ホーザン(HOZAN) | タジマ(Tajima) |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
時間が無い人【 おまかせセット品 】を揃える
工具+材料のセット(工具はホーザン社のDK-28が同梱)
候補問題No.1~13
参考書は、あれこれ買う必要はありません。
技能試験のテキストは、③ぜんぶ絵でみて覚える技能試験(DVD付き)だけで十分です。
このテキストで、候補問題No.1~13まで写真付きでわかりやすく施工方法を解説しています。
Youtube動画などで探して学ぶという人も多いと思いますが、あれこれ手を出すよりもこの1冊に絞るほうが賢明です。
付属のDVDがありますので、手本にして自分の手を動かすことを重視してください。
一般財団法人 電気技術者試験センターが公表している候補問題No.1~13は、コチラです。
候補問題
最初に複線図を書きますが、見た瞬間にパッと書けるようにしておきます。
試験時間は40分内で、複線図を書く時間をできる限り最短(2~3分)にして、作業時間をつくります。
独学で学んでいる人は、まず判定基準に重大欠陥と軽欠陥があるので確認しておきましょう。
重大欠陥がひとつでもあると、即不合格だからです。
軽欠陥の場合は3つあると、不合格が決定します。(2つまでOK)
詳細は次の記事でまとめていますので、是非一読してください。
➜技能試験|複線図の書き方と判定基準
ちなみに、候補問題No.1~13は毎年ほぼ同じです。
特に複線図が苦手という人は、次の記事もあわせて読んでみてください。
まとめ
第二種電気工事士試験を一時通過した後、技能試験まで約1か月しかありません。
私の場合、筆記試験が終わるまでは余裕が無くて、技能試験のテキストを開いていませんでした。
短期間で試験対策をするしかありませんが、学習というよりは手を動かして慣れることです。
普段工具に使い慣れていない人は握力がないので、しっかり握ることができず落としてしまうこともあります。
- 問題を見た瞬間、すぐ複線図を書けるようにする(所要時間2~3分以内)
- 判定基準の重大欠陥と軽欠陥があるので、確認する
- 一日でも早く道具を準備し、毎日練習をして手の動きに慣れる
- テキスト1冊に絞って、複数の教材に手を出さない
今すぐ道具を手に入れて、毎日練習することが大事です。
本来の力を発揮するためにも、短期間ですが握力を鍛えておきましょう。