実践練習②
前回の記事
古い家をDIYでリフォームしている、アラフォー女の木葉らんです。
リフォームで電気配線が必要になり、独学で電気工事士の試験に一発合格しました。
筆記試験は過去問題を何度も繰り返して勉強しましたが、技能試験はどうやって学んでいけばいいのか悩みました。
試験日までの期間が短いので、効率よく進めていかないと失敗する恐れがあります。
候補問題①~⑬の単線図から複線図に書き換える練習は、これでもかというくらい毎日やってください。
『技能試験すい~っと合格』に付録している『書き込み式公表問題複線図の練習帳』をコピーして暗記するくらい反復練習しました。
まずは単線図から複線図へ書き換えることができないと技能試験は出来ませんので、気合い入れてやってくださいね。
なるべく握力を早くつけておく必要があるので工具や道具を今すぐ準備して、手を動かすことです。
電線を切ったり圧着する作業は、握力がないと正しく施工出来ません。
私は手が小さくて力もないので筋肉痛や小傷が増えたりと苦労しましたが、毎日の訓練で慣れてきました。
筆記試験後からすぐにスタートを切って、約1か月半の間は黙々と練習する日々になります。
技能試験の実践練習は『慣れ』が大事です。
毎日道具を触っておけば、だんだん取り回しができるようになってきます。
残りの時間を大事にしてください。
- この記事のポイント!
- 技能試験の実践練習の中で、よく出題されるランプレセプタクルの施工のうち『輪づくり』 や圧着のコツを詳しく解説しています。
私にもできますかね?
できるようになります!
道具を準備していない人は、すぐに手に入れてさっそく練習を始めましょう!
技能試験【実践練習】|器具の連結方法
さっそく技能試験の実践練習に取り掛かっていきましょう。
手先が慣れないうちは電線の先端で怪我をして擦り傷ができてしまうので、最初は薄い作業用手袋をして練習するといいです。
1-1. ランプレセプタクル編| 輪作りに慣れる
①ランプレセプタクルの種類
ホームセンターでランプレセプタクルを購入する時、2種類あって迷ってしまいました。
ねじが2個のタイプと4個のタイプ。
迷った結果、4つのタイプを選ぶという間違った選択をしてしまうのですが、試験では2個のタイプです・・・(TДT)ガーン
微妙に被覆の長さが変わってくるので、試験で使われる2個タイプに慣れておくほうがいいです。
個別に購入する場合は、気を付けて購入してください。
②ランプレセプタクルの極性➜あり
へそ側を黒線にして、反対側を白線にします。
どちら側が黒線or白線かを確認します。
上から見ると中央に盛り上がって繋がっているところがへそ側といって、黒線を結線します。
側面から見た場合、穴が開いているほうになります。
反対側の穴が開いていないほうには、必ず白線を繋ぎます。
③輪づくりの練習
ワイヤストリッパーでケーブルの外装被覆を剥ぎ取ります。
この時、器具の寸法(約5cm)に合わせて長さを決めます。
外装被覆を剥いた後、根元から2cm残して絶縁被覆を剥ぎ取っていきます。
ワイヤストリッパーの目盛りを使うと、スピードアップになります。
ここまでの基本動作は、素早くできるようにします。
次に、残った心線を輪づくりしていきます。
輪づくりがうまくなるコツ
- 輪の根元を3mm開ける(実際は短くてネジが噛みやすくなる)➜気持ち長めにする
- ショートドライバーを使うと失敗しにくい!
➡ 例えば、台座の穴がある黒線側にケーブルの黒線があるかを確認して、輪づくりを開始するようにします。
➡ これに気がつかないまま輪づくりしてしまったら、やり直す手間がかかってしまうので注意します。(修正したとしても、心線が折れやすくなります。)
STEP ②ケーブルの内装被覆を剥いた後、心線をペンチで輪づくりします
➡ この時に、内装被覆をネジが噛まないようにする為(重大欠陥)、気持ち長め(約3mm)に残して直角に折り曲げます。
➡ ただし、5mm以上は重大欠陥なので注意します。
STEP ③ネジ締めは、ショートドライバーがとっても使いやすい!
➡ 実際に、試験でショートドライバーを使いました。
➡ 持ち手のグリップが滑り止めなのと柄が短いので取り回しが良く、緊張で手汗がある場合はとても使いやすいのおすすめです。
テキストの通りにやっているつもりでも、最初は意外と難しいです。(((( ;゚д゚)))
あれっ???
何度やってもうまくいかない・・・Σ( ̄ロ ̄|||)ナンデ?
- 輪の部分がネジの位置にピタッと決まらないので、ネジが閉まらない…
- 無理に指で折り曲げてネジ締めようとすると、浮いてしまってうまくいかない…
- ネジを締めると、内装被覆を噛んでしまう…
なんてことも起こります。
輪づくりの手順に慣れましょう。
何度もやってみてようやくコツがわかってくるので、繰り返し練習するしかありません。( ̄∇ ̄)
④輪づくりの目標時間は90秒
輪づくりが必要な結線は、最も時間がかかる作業になります。
できるだけ輪づくりの時間が短縮できるようにしましょう。
慣れてくると、ぴったりネジ締めが出来てきて、楽しくなります。 (* ̄∇ ̄*)サイコー
輪づくりの目標時間は90秒
慣れてくるとスピードアップできるようになります。
何度も繰り返し練習!がんばろう!
⑤ランプレセプタクルへの結線|重大欠陥と軽欠陥
ランプレセプタクルに結線していきます。
ここでも欠陥に注意して施工するポイントがあります。
何がダメ(=欠陥)かわかりますか?
1-2. リングスリーブ圧着編| 圧着に慣れる
①圧着工具の使い方
リングスリーブの圧着は、慣れないうちはうまく出来ずに何度も失敗してしまうでしょう。
技能試験の練習を始めた頃は握力ができていないので、道具がうまく使えないと思います。
練習するうちに自然と握力もついてくるし、力がなくてもうまく圧着させるテクニックがあります。
てこの原理を聞いたことがあると思いますが、小さな力で大きな力を生み出します。
特に力のない人は、グリップの端のほうで握る(力点)ようにすれば、しっかりと圧着できる(作用点)ようになります。
使ってみると分かりますが、最初から柄の端を握るとうまくリングスリーブを挟めません。
リングスリーブを少し潰しておいて、その後で柄の端を握るようにしましょう。
無駄な力を極力使わずに、上手に作業していきましょう!
②刻印(○・小・中)ができる工具を使う
リングスリーブを圧着する際に、技能試験では刻印(圧着マーク)をしなければいけないことになっています。
刻印するためには、圧着ペンチ(柄の色が黄色)を必ず使わなければなりません。
試験では『大』は使いませんが、電気工事士になって仕事をする場合は必要になります。
ですが、サイズが大きくて試験用でスピードアップするためには、小ぶりのサイズのほうが軽くて短いので使いやすいと思います。
画像 | ||||
メーカー | ロブテックス | ツノダ(TSUNODA) | ホーザン(HOZAN) | マーベル(MARVEL) |
品番 | AK17MA2 | TP-RS | P-737 | MH-7S |
刻印 | 〇、小、中 | 〇、小、中 | 〇、小、中 | 〇、小、中 |
重さ | 290g | 260g | 300 g | 250g |
梱包サイズ 奥行き × 幅 × 高さ | 24.1 x 9.2 x 2.5 cm | 23 x 8.3 x 2.3 cm | 24.99 x 6.6 x 1.8 cm | 23.1 x 9.1 x 2.2 cm |
全長 | 19.5cm | 17.8cm | 19.5cm | 18.1cm |
リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
画像 | | |||
メーカー | ロブテックス | ツノダ(TSUNODA) | ホーザン(HOZAN) | マーベル(MARVEL) |
品番 | AK17A | TP-R | P-77 | MH-17S |
刻印 | 〇、小、中、大 | 〇、小、中、大 | 〇、小、中、大 | 〇、小、中、大 |
重さ | 430g | 440g | 430g | 400g |
梱包サイズ 奥行き × 幅 × 高さ | 32 x 10.7 x 2.2 cm | 25.8 x 7.8 x 2 cm | 31.9 x 20.8 x 2.4 cm | 31.5 x 11 x 2.5 cm |
全長 | 27.7cm | – | 19.5cm | 24.2cm |
リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
刻印というのは例えばこんな印↓です。
刻印(小)、(○) 、(中)
刻印『〇』『小』を刻むには、リングスリーブ(小)を使います。
刻印『中』を刻むには、リングスリーブ(中)を使います。
刻印は、「○」「小」「中」「大」の4種類あります。
第二種電気工事士の技能試験において、「大」を使うことはありません。
私の場合、圧着工具は3種類の刻印が可能なロブテックスのAK17MA2を使用しました。
練習していていくと、苦手なことがはっきり見えてきました。
③リングスリーブ「中」の使用が難しいとき
「中」を使う時は、断面積が8m㎡以上になったときです。
リングスリーブ「中」を使う場合 ( 断面積が8m㎡以上 )
VVF1.6は断面積2m㎡、VVF2は断面積3.5m㎡ で計算する。
- VVF1.6×3本+VVF2×1本 の場合
2m㎡×3+3.5m㎡×1=9.5m㎡
- VVF1.6×1本+VVF2×2本 の場合
2m㎡×1+3.5m㎡×2=9.0m㎡
ちなみに、VVF1.6は断面積2m㎡、VVF2は断面積3.5m㎡ で換算します。
試験の中ではリングスリーブ「小」の使用が多いので、「中」を使う場合のパターンは限られています。
断面積が8m㎡以上になる計算が、素早くできるようにしておきましょう。
私は、リングスリーブ「中」を圧着するのが苦手でした。(((((´д`;)
リングスリーブに単線を数本入れて圧着する時、両手で必死に握っても硬くてちっとも動きません。 (゚Д゚≡゚д゚)エッ!?
立ち上がって重心をかけながら…やっとのことで圧着。ヾ( ̄0 ̄;ノ フウッ
でも、位置がずれて絶縁被覆を噛んでいだり、芯線が長すぎたりしてしまいます。
圧着を失敗してやり直すと芯線が短くなるので、困りました。
これじゃ、欠陥になってしまう。
コマッタ(;´Д`)。。。
そこで…良い方法がありました!
圧着を成功させる結束バンド
YouTube動画を見ていたら、「コレだ!」と思う方法があったのです。
結束バンドを使う!
圧着する時に複数の単線を束ねておくと、ズレることなく圧着できました。
単線を一時的にまとめることができる点が、良かったです。
失敗しないように一発で圧着したいので、結束バンドを検討してみるのもいいですよ。
でも、こんな小道具を試験会場に持ち込んだりしても良いのか???
持ち物に関して疑問があったので、問い合わせをすることにしました。
「一般財団法人 電気技術者センター」に電話すると、指定工具以外にも持ち込みはOKということでした。
但し、完成した作品に必要以外のものがある場合、不合格になりますので気をつけてください。
そうすると、新たな工具『ニッパー』が必要になってしまいました。
急遽、揃えたダイソーのニッパー200円商品です。
これで充分!
それにしても、握力を鍛えないと試験に勝てません・・・ (=゚ω゚=;)
試験での結束バンド使用について
練習で結束バンドを使って練習していくうちに、握力がUPしてきたのと、使い方に慣れてきました。
技能試験では、実際に結束バンドを持参しました。が、使いませんでした。
落ち着いてやれば、結束バンドなしでも圧着できるようになります。
(念のため、1~2本結束バンドを輪っかにして、持参しても良いと思います。)
1-3. VVFワイヤストリッパー編| 被覆の剥ぎ取りに慣れる
良い道具を使うと作業効率が断然捗るので、やぱり道具選びは大事だと思います。
中でも感動した道具のひとつが、VVFワイヤストリッパーですね。 w(*゚o゚*)w
豊富な多機能が詰め込まれていて、作業効率が抜群にUPできると勝手に絶賛してしまうほど。(☆゚∀゚)
ホーザン VVFワイヤストリッパー P-958
①素晴らしい機能|外装被覆を綺麗に剥く方法
VVFケーブルの外装被覆を剥く時に、穴の部分にそれぞれのサイズのケーブルを入れます。
決められた場所以外で使うと、絶縁ケーブルや心線に傷がついて欠陥になってしまうことがあります。
下から1.6mm-2心・1.6mm-3心・2.0mm-2心・2.0mm-3心と、決まった場所を確認して使いましょう。
慣れないうちは、よく絶縁ケーブルを傷つけていました。Σ(´д`;)なんでだろう…???
使い方がNGな例
× グリップをぎゅっと握った後に、握り締めたまま外装被覆を剥ぎ取る、やり方。
握り締めたまま外装被覆を剥ぎ取ろうとして、なかなか剥ぎ取れないので無理に力を入れてしまうので傷ができてしまっていました。ダメダメ(゚Д゚≡゚д゚)
ブルーのグリップ部分にはバネがあって、握りを少し緩めるとハンドルが開きます。
その状態のまま、外装被覆を横にす~っと引くと、綺麗に剥けるのです。
正しい使い方
〇 握ったグリップを少し緩めて、親指で柄の腹を押しながらそのまます~っと引くと、外装被覆が綺麗に剥ぎ取れます。
あれっ~~~(‘◇’*)!?
気持ちいい。
刃の部分をよく見ると切り口が斜めになっているのがわかります。
ケーブルを切った後の断面も、斜めになっていますよね。
ココが素晴らしい!
斜めに切断された状態で握りを緩めると、少し引っ掛かりが出来て内装被覆を傷を付けずに綺麗に剥けるつくりになっています。
こういう考えられた道具は、本当に感動してしまいます。イイネ~(‘▽’*)♪
Point !
- グリップをぎゅっと握った後に、握り締めたまま外装被覆を剥ぎ取る。➡×
- グリップをぎゅっと握った後に、握りを少し緩めるとハンドルが少し開く。その状態のまま、親指で柄の腹を押しながら外装被覆を横にす~っと引くと綺麗に剥げる。➡〇
ぜひ実際にやってみて、習得してください!
②素晴らしい機能|作業効率を上げる多機能ツール
次に先端部分をみてみると、輪づくり用のラジオペンチの機能と、切断機能が備わっています。
輪づくりをするときに、切断したり輪っかをつくるのにペンチと交互に持ち替えていませんか?
なんてことないようで、時間のロスになっています。
普段使う分には問題ありませんが、試験時間はたった40分です。(´д`;)
いかに時間短縮はすべきかを考えると、道具の持ち替え回数を減らすことは必須です。
この1本の道具で、輪づくりが出来てしまうことに気がついたのはだいぶ後のほうでした…。(≧ヘ≦) オソイヨ
1本の道具で多機能あるので、使いこなせるようにしよう!
まず、外装被覆を剥く長さは約100mmです。
かずわん先生のDVDでは、握りこぶし(約100mm)を目安にするようですが、人によっては適合しない場合もあると思います。
これは、あくまで目安なので…。
私はスケールで確実に測る方法に慣れていきました。
このワイヤストリッパーに印字されたスケールの部分を活用します。
内装被覆を剥ぐ時も、外装被覆を剥ぐ時も、コレ1本で測れます。
余分な心線をカットする場合も、切断ができます。
さらに先端には、輪づくりのために「の」の字曲げ加工ができるプライヤーがあります。 (*゚o゚*)シラナカッタ
ちなみに、内装被覆を剥く時も、外装被覆のときと同様に…
ぎゅっと握った後グリップを緩めて、親指で柄の腹を押しながらす~っと横に引くと、綺麗に剥くことが出来ます。
もちろん、斜めカットの加工がされているから、心線に傷が付きにくくなっています。
心線の傷は軽欠陥(マイナスポイント)なので、この作業はとても大事です。
どんどん練習して慣れれば、作業がはかどってきます。
優れた道具は作業スピードと効率をUPしてくます。
軽欠陥にならないように、繰り返し特訓しましょう!
まとめ|時短のテクニック
技能試験の時短テクニックについて、まとめておきます。
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