【DIY水道配管】混合水栓を取付けるために、在来工法の古いタイル風呂の壁に穴を開ける!|サーモ付き混合水栓とは?
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古い家をDIYでリフォームしている、アラフォー女の木葉らんです。
一軒家の水道配管を新しくするために、前回までに台所の床下にヘッダーを固定しました。
古い家の設備は、なにもかも古くて錆びも発生しているので交換が必要です。
後付けの水道配管なので、外はモルタル壁で内はタイルの壁にダイヤモンドコアドリルを使って穴を開けていきます。
タイルに穴を開けてみました!
今回は、在来工法のタイル壁の風呂に混合水栓を取付けるための配管経路を整えていきます。
- この記事のポイント
- サーモ付き混合水栓を取付けるために、風呂の壁に新設配管用の穴を開けます。
- タイルに穴を開けるためには、ダイヤモンドコアドリルをゆっくり回転させて削っていけばきれいな穴が空きます。
- 古い水道配管からDIYで新しく新設してみたいと考えている人に、おすすめの記事です。
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水栓設備の寿命・交換時期
風呂には混合水栓が2ヶ所設置されていて、どちらも年季が入っています。
水栓の交換時期がどのくらいかご存じですか?
普通は壊れたら交換するものですが、配管が鋼鉄を使っている場合は注意が必要です。
配管は経年によって錆びてくるので、知らない間に不衛生な水を浴びてしまっているかもしれないです。
大手のSANEI(三栄水栓)によると、水栓の交換目安は約10年となっています。
気が付かないうちに10年なんてあっという間ですが、水の色が変色していたり水の出が悪くなったときには点検が必要です。
水道屋さんに依頼して交換するとなると、時間もかかるし費用の心配もあるので、つい後回しになりますよね。
基礎的な知識があれば、最低限の費用で自分でDIY交換もできます。
そんなにハードルは高くないので大丈夫です。
1-1. 風呂にはサーモ付き混合水栓を使う【 自動制御のサーモスタット 】
風呂に設置されていた混合水栓はサーモスタット付きなのですが…
そもそもサーモスタットって何?
って疑問になりませんか?
サーモスタットって言葉は一応聞いたことはあるのですが、その意味をちゃんと理解していませんでした。
- サーモスタット付き混合水栓
- サーモスタットとは自動制御による温度調節器の意味で、予め設定した一定温度で利用できます。
- 蛇口を開いた途端、熱湯が出ないようにしています。
- 安定した温度のお湯が出てくるので、安心して蛇口を開ける事が出来ます。
シャワーを浴びる際に突然熱湯を浴びてしまったら、全身やけどで危険度はとても高くなりますよね。
いつも安定したお湯が出るので、毎回水と湯の温度調節をする手間が省けます。
サーモスタットがあれば自分で設定した一定温度が出るので、安心して便利に使えていたんですよね。
ひと昔のお風呂は、サーモスタットが付いていない水栓を使っている家庭も多かったようです。
古い水栓のまま使用している場合は、便利になるので交換してみてください。
この機能は、当たり前のようでとても有難いですね。
1-2. 混合水栓に逆止弁が必要なわけ【 逆流を止める 】
水のみが出る水栓ではなくてお湯も出る水栓の場合、知っておくべき部品があります。
逆止弁という部品が付いているか、水栓を購入する前に確認しておきましょう。
- 逆止弁って何?
- 気体用や液体用の配管に取り付けておき、流体の背圧によって弁体が逆流を防止する形で作動する構造にした弁である。– 引用元 Wikipedia –
要するに、こういうことです。
蛇口を開ける時は水と湯の栓が同時に開きますが、閉めた時に勢いの強い水側が湯側に逆流しないように逆止弁という部品が付いています。
水道から出る水の圧力と、給湯器を通って出てくる湯の圧力は違います。
水の圧力 > 湯の圧力
給湯器からお湯ができる仕組みがあるのですが、魔法のように一瞬で大量のお湯ができるわけではありません。
湯は給湯器で水を沸かして出てくるのに対して、水は常に水道配管から供給されてくるので、水のほうが圧力は大きいです。
そうすると、蛇口を閉めた時に圧力の低い湯の配管側に水が逆流してしまう現象が起こってしまいます。
- 逆止弁がないとどうなる?
- 給湯器が故障しやすくなる。
- 水を出したい時、ぬるい水が出てくる。
給湯器が壊れやすくなってしまうので、困りますね。
【関連記事】ガス給湯器の湯が出るしくみがわかれば、給水と給湯の流れがわかる
1-3.逆止弁の有無を確認する方法
逆止弁はこんな部品です。
混合水栓を購入するときに、逆止弁がついているか見分けるポイントがあります。
- その1
- サーモスタット付き混合水栓の場合、逆止弁はついています。
マイナスドライバーで水量を調整できる部分があるので、それがあるかどうか確認してみてください。
次の画像の位置に、逆止弁が入っています。
マイナスドライバーで調整できます。
- その2
- JIS規格では、ハンドシャワーの付いた水栓(シャワーホースを引き出して、吐水口の高さが変わるタイプ)は逆流防止装置(逆止弁)を付けなければならないと定められています。
台所や洗面所で使われる、吐水口が引き出しできるタイプの水栓ですね。
JIS規格で、逆止弁の取り付けが決められているようです。
- その3
- 「2ハンドル混合水栓」の場合、商品によって逆止弁の有無を確認する必要があります。
2ハンドル混合水栓は、湯側と水側の蛇口を両方調整しながら出すタイプの水栓です。
「逆止弁無し」または「逆止弁有り」の水栓を、比較してみてください。
商品を選択するときに「逆止弁付き」または「逆止弁なし」の表記がない場合があるので、確認しましょう。
後付けで逆止弁を取付ければ、問題はありませんよ。
もちろん後付けできますが、これから買うなら少し高くてもサーモスタット付き混合水栓を購入したほうがいいですね。(* ̄∇ ̄*)
サーモスタット付き混合水栓を購入する
風呂用の混合水栓を探してみると分かりますが、他の洗面や台所用に比べて値段が高いです。
TOTO製のものなら安くても14,000円~となり、なかなか手が出せません…。
ネットで探すと、おしゃれで魅力的なお得な海外製品が多数あります。
海外製品は、部品の取り寄せや返品交換に手間がかかります。
万が一、水漏れなどで部品が必要になったときに取り寄せや返品交換が難しくなりそうなのが、ネックの元です。Σヾ( ̄0 ̄;ノ
風呂用なので毎日使う実用性を考えて、日本製のサーモスタット付き混合水栓を購入しました。
良い値段で手に入れる事ができました。(*´∇`*)
8,000円(本体)+1,080円(送料)=9,080円(合計)
見た目はおしゃれで安い海外製は魅力ですが、少し高くても安心感のある国内製品の混合水栓を購入しました。
ここからは、配管経路を整備していきます。
風呂のタイル壁に、貫通穴を開ける【 ダイヤモンドコアドリル 】
新しい配管経路をつくっていきます。
風呂の水道配管は家を建てるときに壁の中に通して配管しているので、交換することは出来ません。
既存の鉄管は中から赤錆が見えていて、とても使用する気にはなれませんでした。( ・Д・)ムリ…
古い配管はおそらくどこも錆びだらけで二度と使えないので、風呂だけでなくすべて新しい配管を通していきます。
2-1.配管経路|分岐工法とヘッダー工法
ここでは、ヘッダーから風呂までの配管経路を考えてみました。
床下点検口に設置したヘッダーから屋外へ配管して、浴室の壁に混合水栓を取付けていきます。
混合水栓は、浴槽に貯める浴槽用とシャワー用の2ヵ所に設置していきます。
ここで配管について悩んだことがありました。
❶風呂の配管を分岐してつなぐか、それとも❷独立した配管でそれぞれをつなぐかの選択です。
- ヘッダーから水栓までの配管を、分岐してつなぐ ➜ 分岐工法
- ヘッダーから水栓まで、それぞれの配管でつなぐ ➜ ヘッダー工法
分岐工法の場合は、次のような配管になります。
継手などの部品も少なくて済むのでスッキリ配管できて、何より節約できます。
ただ、同時に使用したときに水圧は下がってしまいます。
補修する場合に一方が故障すると、どちらも断水する必要があります。
実際にこのようなパターンは頻繁に発生することではありませんが、もしもの時は不便に感じるかもしれません。
工法の比較 | 分岐工法 | ヘッダー工法 |
---|---|---|
施工 | 継手を多く使う | ポリ管を自由に配置しやすく特殊工具は不要 |
水量 | 同時使用の場合、水量水圧が下がる | 同時に水を使用しても、比較的安定供給 |
費用 | 配管部品が少なくて済み、費用が抑えられる | 分岐工法に比べると、コストが高くなる |
漏水時の補修 | 継手を使うため、水漏れが発生する確率は上がる | 配管が独立しているので、漏水したパイプだけ補修すればよい |
評価 | 漏水が発生時、全部断水しないといけない | 施工しやすく、漏水時は補修場所を探しやすい。 |
家全体をヘッダー工法で配管しているので、風呂だけ節約しても仕方ないですよね。
コスト面を考えれば分岐工法を選択しますが、今回はヘッダー工法で進めていくことにしました。
分岐工法と違い、ヘッダーから配管がそれぞれ独立して配管されます。
配管設計するときに決めて、ヘッダーの数を増やしておく必要があります。
2-2. タイル壁に貫通穴を開ける
風呂のタイル壁の真裏はモルタル壁で、既にある貫通穴を含めて全部で4つ必要です。
以前使用していた銅製の給湯管は屋外から配管していたので、既に貫通穴があります。
モルタル壁に配管用の穴を開けた記事で紹介しましたが、30mmの穴を振動ドリルで開けていきます。
風呂の内壁にタイルがあるので、難易度が上がりました!
タイル壁に穴を開けるときは、ダイヤモンドコアドリルを電動ドリルに装着して使います。
これを使えばタイルがきれいに削れます。
タイルは割れやすいので、使い方のポイントをしっかり押さえてからでないと失敗します。
- ダイヤモンドコアドリルの使い方
- 水分をたっぷり含ませて、電動ドリルを低速で回転させて削っていきます。
準備段階で付属のスポンジにたっぷり水を含ませて、本体の空洞部分に入れて作業をすればOKです。
摩擦熱が発生するので水で冷却しながら削り、低速で少し溝をつくっておくと、タイルがヒビ割れしにくくなります。
付属のガイドリングを開けたい場所に固定させておくので、ずれにくくなっていて使いやすいです。
実は、この場所に穴を開けたところ、壁の中の既存の給水管にぶつかってしまいました…。( ̄▽ ̄;)!!ガーン
壁の中の給水管は取り外しが出来ないので、失敗です。(*´ -`)ガックシ
この穴はもう使えませんので、別の場所に開けました。
2-3. モルタル壁に穴を開ける
表面のタイルは数ミリ程度の厚みなので、削り終わってもその先に壁があります。
ここからは電動ドリルではなく、振動ドリルで穴を開けていきます。
穴の直径は30mmです。
おそろしいドリル音がするのですが、やるしかありません。
最初はコアドリルを装着して、タイル穴の続きで今度は壁の穴を開けていきます。
壁の中には木材が入っているので、そこに到達したら木工用のドリル刃に交換して削っていきます。
この壁の裏側まで貫通することができました。
風呂に設置する混合水栓は2つ用意しているので、それぞれ合計4つの穴が必要になります。
1つ追加で、給湯器のリモコン配線用の穴も必要になります。
別の記事では、給湯器の設置でリモコンを取付けています。
こちらの記事も一緒にどうぞ。
【関連記事】DIYで給湯器のリモコンを交換・取り付けする方法
デコボコで格好悪いですが、隠れるようにする方法があります。
既存の給水用の穴には、化粧プラグを取付けます。
不要になった配管の止水や、使わなくなった配管に水が入らないように化粧として使用します。
2-4.化粧プラグで栓をする【 六角レンチ 】
壁の中に既存の配管が入っているところは、壁を壊すわけにはいかないので化粧プラグを取付けて穴を塞ぎます。
下の画像のように、化粧プラグは不要な管の栓をするものです。
化粧プラグの中央を見ると六角の形をしていて、六角レンチという工具を使って締めます。
名前は、六角棒レンチや六角棒スパナなどと呼ばれています。
化粧プラグの説明書には、六角棒レンチの12mmで締めるように記載があります。
サイズ選びに注意が必要です。
六角レンチを購入するときに、単位を間違わないようにしましょう!
1インチは25.4mm です。
1インチの半分の1/2インチ=12.7mmとなりますが、12mmの六角レンチを使った場合にサイズが合いません。
たった0.7mmの差だと思うかもしれませんが、適切なサイズでないと空回りします。
これは私の失敗談です。
実際に並べてみます。
1/2インチのほうが若干太く見えます。
- 六角レンチのサイズ単位
- 1/2インチ=12.7mmの六角レンチと12mmの六角レンチは、別物です。
12mmを最初に購入したのですが、締め付ける水栓金具に合わなかったので、1/2インチを再購入しました。
まとめ 風呂のタイル壁に配管用の貫通穴を開ける
タイルの壁はとても繊細なので、割れないように水分を含ませてゆっくり低速回転させることがポイントです。
壁に穴を開けるには、振動ドリルとコアドリルが必要になります。
道具がないとDIYは出来ないので、まずは準備が必要ですね。
混合水栓の取付けは、こちらの記事で引き続きご覧ください。
壁に穴を開けた後に混合水栓を取付けるためには、ユニット取り出し金具を取付けます。
この施工で失敗を繰り返したのですが、タイル壁とモルタル壁の難しさを痛感しました。
次回は、配管接続と固定方法について紹介してきます。
在来工法の風呂はタイル壁で、冬は死ぬほど寒いです。正直小さくてもいいのでユニットバスがいいです。
風呂のリフォームはうん十万円~百万円単位の費用が掛かってしまうので、当分はこれで我慢するしかありません。
でも、DIYでできることは試していこうと思って奮闘しています。
というわけで、今回は以上です。
これからもブログとTwitter で、DIY&リフォームを発信していきます。では。
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チャック能力 | 1.5~13mm | – | 13mm | 13mm |
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