【前回の記事】の続き
天井に屋根裏点検口がない!?不意なことで天井に穴を開けてしまい、DIYで屋根裏点検口を作りました。
古い家をDIYでリフォームしている、アラフォー女の木葉らんです。
内壁の解体をしているときに、間違って天井際にある『野縁』を外してしまい、天井に穴を開けてしまいました。
困ったなぁ~と思いつつもほったらかしにしていたのですが、いよいよ必要に迫られてDIYで屋根裏点検口を取付けました。
市販で売られているアルミ製の枠450角で、取り付けています。
天井作業は意外と疲れますが、最初にコツを知ってから作業を始めることが大事ですよ!
- この記事のポイント
- 合板の中にかんたんに綺麗な穴を開けるコツを紹介します。
- 付属の金具の取付け方が初心者には少しわかりにくいので、最初に理解しましょう。
屋根裏点検口の場所はどこにある?
戸建て住宅にもマンションにも、天井を見上げればどこかに屋根裏点検口があるはず。
そう思ってぐるりと家中を探し回っても見つからない場合は、クローゼットか押入れの天井を探してみます。
そうすれば、だいたい屋根裏への入り口が見つかるようです。
また、風呂がユニットバスの場合、天井を見ると点検口が付いています。
洗面所の天井にも、設置されていることが多いです。
1-1.どんな時に屋根裏点検口が必要なのか?
普段の生活ではあまり活用のない点検口ですが、いざという時にないと困ります。
屋根裏は個人が使うというより、緊急時や点検で業者の人が出入りしますよね。
- 屋根裏とは
- 屋根の裏側に当たる部分の空間、天井と屋根の間の空間のこと
- 小屋裏、天井裏とも言う
- 点検口を設けて最低限の出入りが可能なように、多くは押入れの隅に開かれることが多い
例えば、天井から雨漏りがしてきたりテレビや電気配線などの工事で、天井裏に出入りすることがあるでしょう。
- 雨漏り
- 排水漏れ(2階建て以上)
- 電気設備の点検・確認
- 空調設備の点検・確認
- テレビアンテナ配線
- インターネット配線
- 金物・筋交い・梁・木材など劣化の点検・確認
天井に点検口がない場合は問題が発生した時の発見が遅れたり、緊急で工事したいときに天井を壊さなければならなくなったりします。
業者に依頼した場合、本体+施工費で数万円の費用がかかってしまいます。
DIYでやれば本体の価格だけで、かなり安く済みました!
ダイケン天井点検口 | 30角 | 45角 | 60角 |
---|---|---|---|
画像 | |||
型番 | CDE30J | CDE45J | CDE60J |
色 | シルバー ホワイト | シルバー ホワイト | シルバー ホワイト |
重量 | 400g | 500g | 600g |
①外枠外寸法 | 312.8mm | 463.8mm | 616mm |
②開口寸法 | 303mm | 454mm | 606mm |
③内枠ボード材切断寸法 | 260mm | 411mm | 562mm |
値段 | 1,684円 | 1,677円 | 2,234円 |
本体の価格は約2,000円くらいで買えます!安いですよね。
①外枠外寸法 ②開口寸法 ③内枠ボード材切断寸法 については、この記事の中盤辺りでそれぞれの解説をしていきます。
1-2.間違って野縁を解体して、天井に穴を開けてしまった
やってしまった・・・( ˙ө˙)マズイ
取り返しのつかない大きさの穴を、開けてしまいました。
ナゼこうなってしまったのかというと…
天井と壁の繋ぎ目部分には、廻り縁という隠し木が付いています
繋ぎ目部分はどうしても見た目が悪くなり綺麗な処理が出来ないから、隠し木で覆うのです。
天井によく使われるのが『廻り縁』なのに対して、床の場合は『巾木』を使います。
てっきり後付けの廻り縁がそこに付いているのだと思って、バールで取り外そうとしていました。
なかなか強力で力ずくでバールをグイッとやった瞬間、木が『バキッ』と割れてしまい…(・Д・`)ヤリスギタ
天井のボードも一緒に割れてしまったというわけです。
その木は廻り縁ではなく、野縁という木でした。
- 野縁とは
- 天井の裏側にある骨組み。天井板を張るために、小屋梁などからつるした細長い横木のこと。
天井ボードは野縁に張り付けているものだから、当然こうなります。(×_×;)ヤッテシモタ
穴の修復を考えていましたが、この家にはちょうど天井の入り口も見当たらないので屋根裏点検口をつくることにしました。
台所フローリング張りの真っ最中ですが、脚立で傷がつく前にこの天井を片付けてしまいます。
脚立の傷がつかないように『脚立カバー』を使えば、滑り止めにもなります。
1-3.床下点検口と天井裏点検口の違い
まずは脚立に昇って天井を叩いてみます。
素材は石膏ボードですが9mm厚ほどの薄いボードなので、ペラペラ感は否めません。(o´・ω・o)ダイジョウブカナ
屋根裏点検口を設置する場所は押入れや洗面所などと決まっているわけではないので、自由に決めて構いません。
できればあまり目立たない場所がいいですが、ちょうど壁際で四角になる位置でもあるので問題なさそうです。
台所には床下点検口も作っているのですが、ここは市販の枠を使わずにすべて自作しました。
床下点検口の場合は、決められた枠に合わせてフローリング材を合わせる自信がなかったことと、重さに耐えられる強度のある点検口を作りたかったので、市販の枠は断念しました。
一方で、天井に設置する場合は強度が必要になるわけではありません。
- 床下点検口と屋根裏点検口の違い
- 床下点検口は台所にあるので、荷重に耐えられるようにしたい。
- 屋根裏点検口は単なる点検のための入り口で、強度は必要ない。
屋根裏点検口の場合は単なる入り口の蓋をつくる感じなので、市販の枠を使って取付けていきます。
1-4.気密性能A-4等級の天井点検口
天井に取付ける枠を探してみると、アルミ製の商品が多いです。
アルミはなんといっても軽いので、万が一落下してもそれほど問題にはなりません。
それとは別に、アルミは熱伝導率が高いという特徴も備えています。
夏の天井裏の暑さは半端ないって知っていますか?
ここからの熱気が室内に流れ込んでくるので、設置場所によって気になる場合は気密性の高い素材の枠を選んでおきましょう。
気密性のJIS基準が4段階あるようです。
- 気密性能をあらわすJIS基準:
- 等級が A-1、A-2、A-3、A-4 の4段階あり、数字が大きくなるほど気密性は高くなります。
- 室内の冷暖房効率UP・遮音に影響します。(➜メリット)
- 密閉度が高くなると、換気不足の影響も出てきます。(➜デメリット)
設置する場所がどこなのか?を考えて選択するといいです。
気密タイプの天井点検口 | 30角 | 45角 | 60角 |
---|---|---|---|
画像 | |||
型番 | CXB30 | CXB45 | CXB60 |
気密性能 (JIS A4706) | A-4等級相当 | A-4等級相当 | A-4等級相当 |
色 | シルバー | シルバー | シルバー |
重量 | 800g | 1.01kg | 1.3kg |
①外枠外寸法 | 313.8mm | 464.8mm | 616.8mm |
②開口寸法 | 303mm | 454mm | 606mm |
③内枠ボード材切断寸法 | 259mm | 410mm | 562mm |
値段 | 3,322円 | 4,433円 | 5,544円 |
一般的なアルミ枠は安くてお手頃な価格で手に入りますので、廊下などに設置する場合は気兼ねなく使えます。
気密タイプにすると値段は倍近くになりますが、元々が安いので選択しやすいですね。
設置する場所でどの素材を使うか、考えておく必要はあると思います。
アルミ枠で設置後に、天井裏に断熱材を敷き詰めておくなどで対応も可能です。
アルミ枠は『軽く』て『熱伝導率が高い』
- 気密性のある取付け枠を選ぶか、天井裏の枠に断熱材を強化して対応しておきます。
DIYで天井に屋根裏点検口を作る
では、始めていきます!
アルミ枠の天井点検口(450角)を準備しています。
説明書は外袋に印刷した簡易的なものでした。
- 付属品
- ①支持金具 4個
- ②固定金具 4個
本来なら天井の壁に穴を開けてアルミ枠を取付ける手順になりますが、天井は既に破れており、薄い石膏ボードもなんだか不安になりました。
そこで、合板に枠を設置して天井に固定していきます。
あると便利な工具があります。
2-1.合板に穴を開ける
作業のポイント!
- 合板にアルミ枠を取付けるための穴を開けます➜【 外枠開口寸法:455㎜×455㎜】
- 切り取った部分は蓋に使うので、綺麗に開口します➜【 内枠開口寸法:413㎜×413㎜】
商品を購入するときに開口できるサイズか、確認しておきます。
商品説明の欄に記載されている①外枠外寸法 ②開口寸法 ③内枠ボード材切断寸法 が何を意味しているのか、それぞれ説明します。
➊外枠外寸法は、商品の最大サイズを表しています。
最初に取付ける場所の寸法を測っておいて、取り付け可能か確認する必要があります。
- 商品説明の『寸法』の見方
- 外枠外寸法➜【商品の最大サイズ】
- 開口寸法 ➜【外枠開口寸法】
- 内枠ボード材切断寸法➜【内枠開口寸法】
❷開口寸法 ❸内枠ボード材切断寸法 の説明は次に続きます。
①外枠開口寸法の通り(天井)開口する
最初に枠の穴を開口していきます。
私の場合はこの合板をぺたっと天井に貼り付けるので、ここでは合板が天井の代わりになります。
最初に開口するのは【外枠開口寸法】です。
開口する寸法は確認して、狂いのないように慎重に開口する必要があります。
開口寸法を間違えてしまったら、天井に隙間ができてしまいます。
【外枠開口寸法】と【内枠開口寸法】の切り込みラインを、鉛筆で下書きしておくといいですよ。
天井の素材が石膏ボードの場合は、引き廻しノコを使ってライン上を開口していきます。
今回は、合板の例を紹介していきます。
- STEP 1外枠開口ラインと内枠開口ラインを下書きします
❶ 外枠開口ラインの寸法: 455㎜×455㎜
❷ 内枠開口ラインの寸法 :413㎜×413㎜天井作業は腕がきついので、内枠開口ラインは開口後に書いても良いです
- STEP 2外枠開口ラインと内枠開口ラインの間(不要部分)に、ドリルで穴を開けます
- STEP 3引き廻しノコを使って開口します
外枠と内枠の間(不要部分)に、ドリルで穴を開けます。
使ったドリル刃は30mmです。
地道に切断します。
- STEP 4合板(天井)を開口しました
ここに枠をはめ込みます。
- STEP 5アルミ枠を取付けると、こんな感じになります
まだ蓋部分が空洞です。
切り残した部分をさらに【内枠開口ライン】に沿ってカットすれば、蓋として取り付けができます。
くり抜く作業には『引き廻しノコ』が必要になります。
DIYで作業すると、使用頻度が多くあります。
常備しておくと役に立ちますよ。
丸のこは取り扱い注意する
- 丸のこは直線をカットする場合に便利な電動工具ですが、途中から切断する用途では使わないようにします。➜キックバックが発生します。
②開口後の板は内枠として使用|内枠開口寸法にカット
カットし終わると、残った板が内枠板になります。
内枠開口寸法 :413㎜×413㎜
内枠板は外側に不要部分が残るので、内枠開口ラインに沿って丸ノコで切り落とします。
不要部分は、外枠開口ラインと内枠開口ラインの間です。
内枠開口ラインに沿ってカットした残りの板が、内枠板となります。
2-2.天井に穴を開ける
間抜けな穴を開けてしまった、天井の様子です。
この天井の石膏ボードに切り込みして、穴を開けます。
この時、取付ける合板の幅よりも小さく開口しないといけません。
石膏ボードは9㎜程度の厚みなので、引き廻しノコで簡単に切断できます。٩(●˙▿˙●)۶ザクザク
これが、開口の様子。
ちょうど、野縁が見えています。
この部分に木材があるとアルミ枠が取付け出来ないので、切断します。
人間が出入りする場所でもあります。
2-3.屋根裏点検口の取付け
- ポイント
- くり抜いた合板だけを先に天井に取り付けて、その後でアルミ枠を取付ける。
①合板の天井取付け
まずは、合板の枠だけを天井に取り付けます。
天井裏の野縁がある場所を目掛けて、ビスで留めます。
石膏ボードに釘を打つと落下する危険があるので、必ず野縁のある場所に打ちます。
下地(柱)探しをするときは、マグネット付きの『どこ太』を使って探すとすぐに見つかります。
強力な磁石なので、釘などの金属に敏感に反応すします。
釘の場所がわかれば、そこに木材があることが推測できるわけです。
ビスはあまり目立たないサイズの細ビスを使いました。
②固定金具の取付け
次に、アルミ枠に内枠板(413㎜角)を固定します。
付属品の固定金具4個を使いますが、先にビスは取り外しておきます。
天井材を内枠にはめ込み、固定金具で天井材を押しつけながら、ビスを回して固定します。
固定金具に付属しているビスは一旦取り外し、図のように金具を設置します。
枠に穴が開いているところがあるので、枠の外からビスを入れて固定金具と挟んでビス締めします。
③支持金具の取付け
アルミ枠を開口部分に差し込みます。
支持金具4個を枠の溝に引っ掛け、ウチワボルトをクルクル回して締め付けます。
外枠を天井の開口部に差し込んだ後、支持金具を外枠の内側から上部溝に差し込み、カチッと音がするまで上に引き上げます。
取付けた後は自立して、左右に動かすことが出来ます。
万が一金具を取り外す場合は、矢印Aのように右、又は左に倒すと外れます。
取扱説明書を最初に読んでもイマイチ理解できなかったけど、実際にやってみると意外と簡単にできます。
これで、取り付け作業は終了です。
2-4.屋根裏点検口の取り付け完成
理屈がわかれば、すぐに取り付けは出来ます。
固定金具と支持金具の取付け方は、説明よりも実際に手に取ってやるほうが解決します。
一度やってみるとこんなものかと思うはずです。
ですが取り付けは天井での高所作業になるので、ある程度の理解をしてから脚立にのぼりましょう。
取り付け完成後の After
いかにもって感じです…(味気ないし)
とりあえず穴を塞ぐことは出来ました。 (ー▽ー)ァハ
台所フローリング貼りを急ぐので、天井作業は一旦ここまで。(*・∀・)/
まとめ DIYで天井に屋根裏点検口を設置する!
天井に穴を開けるときが緊張しますが、それ以外は意外とやれそうでしたよね。
天井に穴を開けるサイズは、【 外枠開口寸法 】に注意して開口すれば大丈夫です。
私の場合は天井の破れが元々あったので、大きく開口して合板でカバーしています。
天井に穴を開けるのは少し勇気が必要になりますが、開口寸法さえ間違えていなければ大丈夫です。
逆にミスすると取り返しがつかなくなる場合もあるので、先に下地の野縁の位置を確認して開口しましょう。
アルミ天井点検口は軽量なので作業はしやすいですが、天井の作業は思った以上に疲れます。
手際よく作業するためには、事前にどういう工程で取付けるか確認してから始めるとうまくいきます。
屋根裏点検口がない場合は初めての方も簡単に作れるので、ぜひあなたもチャレンジしてみてください。(^^)/
これからもブログとTwitter で、DIY&リフォームを発信していきます。
ダイケン 天井点検口 | 30角 | 45角 | 60角 | 気密タイプ 30角 | 気密タイプ 45角 | 気密タイプ 60角 |
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画像 | ||||||
型番 | CDE30J | CDE45J | CDE60J | CXB30 | CXB45 | CXB60 |
色 | シルバー ホワイト | シルバー ホワイト | シルバー ホワイト | シルバー | シルバー | シルバー |
重量 | 400g | 500g | 600g | 800g | 1.01kg | 1.3kg |
①外枠外寸法 | 312.8mm | 463.8mm | 616mm | 313.8mm | 464.8mm | 616.8mm |
②開口寸法 外枠開口寸法 | 303mm | 454mm | 606mm | 303mm | 454mm | 606mm |
③内枠ボード材 切断寸法 内枠開口寸法 | 260mm | 411mm | 562mm | 259mm | 410mm | 562mm |
値段 | 1,684円 | 1,677円 | 2,234円 | 3,322円 | 4,433円 | 5,544円 |
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