相続手続きが簡単になる!親が生きているうちに公正証書遺言を作成する

公正証書遺言 相続
この記事は約23分で読めます。
相続はめんどうくさい!相続のトラブルを回避したいなら、公正証書遺言の作成がおすすめ!
『 今の面倒よりも、親が死んだ後の面倒の方が何倍も後悔する! 』
  1.  遺言書をすすめるなんて、急かしているみたいで親を傷つけたくない。
  2.  どうせ親の遺産なんて、たかが知れている程度なんだろうから・・・
  3.  何とかなるよ、なってから考えればいい。
  4.  親が生きているうちに、そんな話できない。
  5.  遺産目当てだと思われたくない。

 

いざ相続することになったら、こんな気の弱い事言ってられません。

親が死んでしまった後に、「遺言書を作成してもらうんだった。。。」

その時はもう遅いのです。

 

 wata-siroです。

私の祖母は、遺言書なんか書かないと言っていました。ところが、魔法にかかったように遺言書を作成するに至ったのには、理由わけがありました。

遺言書の中でも『 公正証書遺言 』を作成したことで、相続人を探したり(相続人調査)、相続人と話し合いをする必要がなく、相続をすることが出来ました。

 

親が元気なうちに遺言書を作成することがいかに大事か、

多くの人にも知ってもらえたらいいなと思い、この記事を書くことにしました。

 

この記事のポイント 
相続の事務手続きはとても面倒なもの。遺言書の中でも効力を発揮する『公正証書遺言』を作成することになった経緯と、作成手順、その効力を紹介します。




相続した後に後悔する!?親が生きているうちに遺言書を作る!

相続遺言書1

 

祖母の家を相続することになった。

ズボラな母が・・・。

 

相続って一言で片付かないほど めんどくさい φ(.. )

何が面倒かって、祖母が亡くなってからする数々の手続き

 

のんびりな母に代わって、わたしが手続きを手伝うことになった。

とはいえ、相続人(母)がやらなければならないことばかり。

手続きには必ず本人確認が必要になるので、本人がいない場合はややこしい。

その場合は、委任状が必要であったり、その理由を詳しく説明したりしないといけなので、結構面倒になる。

私は相続人ではないので、母は一緒に同行してそばに居てもらい、手続きをすることにした。

 

1-1. 相続にはプラスの財産とマイナスの財産がある

家と土地

母の場合、相続したのは祖母の遺産。

主に預貯金になる。

家を相続=不動産土地家屋)を相続するってこと。

 

家は、

・木造瓦葺平屋建て
・築36年
・土地 64坪
・家屋 23坪

 

この小さな平屋建ての家の周りは、高い塀でぐるっと囲まれて、とても今時とは言えない古風な家。

祖母が定年退職してから建てた家。

母が生まれ育った家ではないので、思い入れは深くはないようで、どうしてもこの家を相続したいとは思っていない。

 

相続するってどういうことなんだろう?

家を相続するってこと自体よく知らないのに、親の死によって自然な成り行きで相続してしまう。

よくある話。

 

相続は、得になる事ばかりではない。

相続するということは、プラスの財産だけではなく、マイナスの財産だってある。

現金として入ってくる価値があるものはプラスになるけど、現金が出ていくものはマイナスとして考える。

 

プラスの財産
  • お金(預貯金)
  • 物(宝石・家財・その他)
  • 不動産(土地・家)
マイナスの財産
  • 相続税(財産が多い人)
  • 借金
  • 物 (不用品・ガラクタ)
  • 不動産の維持費(固定資産税等)

 

不動産は、売却してお金にすればプラスの財産となる。

親が住んでいた家を売却できないで維持していると、自分が維持費を支払っていかなければならない。

住んでもいない家に、固定資産税や維持費を支払い続けることは、マイナスの財産になる。

実際のところ、古い家や土地の価値がない場合は、固定資産税評価証明書に書かれている価格とは程遠く、売れない可能性が大きい。

 

プラスの財産だけ欲しいと思っても、それは出来ない。

プラスとマイナスを天秤にかけて、自分にとってどちらが得かを選択する。

もし、自分の知らない借金があったとしても、相続することによって全部自分が背負うことになる。

 

どちらも、モレナクついてくる。

相続はとても面倒。

もし、面倒なことに関わりたくないのであれば、相続を放棄すればよい。

相続を放棄する

 

 故人を見送って(相続発生を知って)から3ヶ月以内に、 相続する or 相続を放棄する かを決めなければならない。

 

相続を放棄するってことは、何にも要らないから今の平穏な時間を壊したくないし、め事には関わりたくないってこと。

故人の死亡(相続発生)を知った翌日から3か月以内に相続放棄の手続きをすれば、プラスの財産もマイナスの財産も引き継がなくてよい。

 何もしない場合(単純承認)は、相続する選択となってしまう。

 

相続を放棄するかどうかの判断は難しい。

むやみに決断をするのではなく、財産をきちんと調査することが大事になる。

相続放棄したほうが良い場合

  1.  被相続人(死亡した人)に借金がある
  2.  被相続人が誰かの保証人になっている
  3.  被相続人と疎遠で親族等と関わりたくない場合

 

相続放棄の申立て期間は、故人の死亡(相続発生)を知った翌日から3ヶ月以内と決められている。

しかし、相続の調査をしていると書類など揃えるために時間が掛かることが多い。

その場合は、家庭裁判所に対して『 相続放棄のための申述期間伸長の申立   をすれば期間を延長してもらえる。


【 必要書類 】
・相続放棄の申述書
・申立添付書類①∼③
①被相続人の住民票除票又は戸籍附票
②被相続人の戸籍謄本
③申述人(相続放棄する方)の戸籍謄本
※申述人によって揃える書類が異なるので、確認する。
【 費 用 】
⑴800円分の収入印紙(相続放棄の申述書に貼る)
⑵連絡用郵便切手
【 手続き 】
STEP 1
・被相続人(死亡した人)の最後の住所地の家庭裁判所に、必要書類を提出する。放棄の申述という
( ※ 相続人の住所地の管轄する家庭裁判所ではない。)
STEP 2
・相続放棄照会書が家庭裁判所から届く。
・質問事項に対して回答を記載し、返送する。
STEP 3
・家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されると、相続放棄申述受理通知書が送られてくる。
相続放棄の手続きが完了
STEP 4
・家庭裁判所で相続放棄の申述が受理されなかった場合は、相続放棄申述不受理通知書が送られてくる。
・不服の場合は、不受理通知書を受け取った翌日から2週間以内に、高等裁判所に即時抗告できる。
相続の放棄の申述 | 裁判所
裁判所のホームページです。裁判例情報、司法統計、裁判手続などに関する情報を掲載しています。

 

これは相続の承認又は放棄の期間の伸長の申立てをする場合の申立書記入例です。
実際に申立てを受けた家庭裁判所では,判断するためにさらに書面で照会したり,直接事情をおたずねする場合があります。
裁判所からの照会や呼出しには必ず応じるようにしてください。
 書式のダウンロード  こちら 
 記入例  こちら  

 

3ヶ月はあっという間に過ぎ、母は相続することになった。

 

関 連 >>>

『 死亡保険金 』は相続財産ではない

相続発生後に受取人が受け取る死亡保険金は、法律上相続財産には該当しません

受取人が相続放棄をした場合、受取人固有の財産である死亡保険金は受け取ることができます。

 

1-2. 親が死んでからでは遅い!相続人の範囲を知っておく

相続人の範囲

相続は綺麗ごとばかりじゃない。

突然ですが、あなたのキョウダイは何人ですか???

 

いつもの~んびりしてて、穏やかな性格の母。

親の財産のことは全く無関心。

基本的に平和主義者で、私は母に怒られた記憶がない。

贅沢言うと、私にはちょっと物足りない母でもある・・・(-ε-)

そんな母にも、少しは気になっている出来事があるという。。。

母には義理のキョウダイがいるらしい!

 

2年前

この話を聞いたのは、祖母が亡くなる2年前のこと。

その頃、祖母は年相応に元気で一人暮らしをしていた。

 

わたしがその話を初めて聞いたのは、母からだった。

母が中学生の頃、親戚の人から自分が知らないところに義理のキョウダイがいることを聞かされていたんだとか。。。

目からウロコな話・・・ (゚Д゚≡゚д゚)エッ!?

 

でもそのことは、子供ながらに親に聞いてはいけないことだと思って封印していたみたいで。

大人になってからも親に聞けなくて、逆に聞かされた事もなかったらしい。

 

自分の親に聞けないものだろうか・・・?

私なりに考えてみたけど、それなら調べてみたりするんじゃない?

私なら調べるかもしれないけど、母は・・・。

もしかして、ただただ、めんどくさかったりして。。。

 

そんなドラマみたいなことが、現実にある。

これまで母は、このナイーブな事実に踏み込むことが出来なかった。

でも、相続するならそんなに甘くはない。

知りたくなくても、いずれ知ることになる。

 

相続人の範囲

 

相続問題で重要なことの一つで、相続人の範囲が民法で決められている。

  相続人は常に配偶者で、それ以外は子供や孫が優先順位で相続人になる。

相続は、配偶者がいなければ優先的に子供が相続人になると決められている。

母にとって義理のキョウダイでも、祖母にとっては実子=子供になる。

つまり、相続人がもう一人いた!

 

自分の戸籍謄本は一度くらいは見たことはある。

でも、親の戸籍謄本を見る機会はあまりないと思う。

親が死んで相続する時に、初めてお目見えするものだから。。。(*´ェ`*)

それは、除籍謄本として見ることになる。

 

でも、親の戸籍謄本をみることは意外と簡単に出来てしまう。

罪悪感やうしろめたさを感じることはない。

本籍地の役所であれば、入手可能だから。


【 戸籍謄本を取得できる人 】
戸籍の謄本・抄本は、同一戸籍内の方またはその配偶者、直系尊属もしくは直系卑属の方であれば取得可能。
直系尊属とは、父母・祖父母・曾祖父母 等
直系卑属とは、子・孫・曾孫 等
※ 取得したい人の本籍地(現住所ではない)のある役所で手に入れる。
※ 本籍地が分からない場合、住民票で確認できる。
【 取得する方法 】
・戸籍謄本を手に入れる方法  こちら
・除籍謄本を手に入れる方法  こちら

 

 相続人の範囲を把握しておくことは大事。

1-3.  元気なうちに親に遺言書を作成してもらう理由

遺言書作成

相続するということは、すべての相続人に権利が生じる

つまり義理のキョウダイにも相続の権利が生じる(=相続権)ことになる。

 

それは当然の権利だから、相続が開始するためにはすべての相続人を見つけなければ、相続が開始することはない。(=相続放置)

相続が放置されたままだとデメリットがある。

  1.  遺産の相続が出来ない(銀行口座などのお金は動かせない)
  2.  相続しないまま不動産の費用がかかる(不動産の売却は出来ない)
  3.  次の世代の相続が始まり(=数次相続)、相続関係が複雑化する

 

会ったこともない、どこにいるかもわからない、ましてや生きているかもわからない、そんな人をどうやって探したらいいの???

 戸籍に書かれている人の過去から現在までの『住所の履歴』が記載されたもの(住所移転の経歴)を取得して、手掛かりをつかむ。

 


戸籍の附票は『本籍地』で管理され、戸籍に書かれている人の住所を記録した書類(住所移転の経歴)
 連絡先のわからない相続人に連絡をとったり、血縁関係者を調べるなど、相続に関連する書類を収集する際に役に立つ
 請求できる人
・戸籍に記載されている人、その配偶者または直系の親族
・代理人(委任状が必要)
(注)戸籍に記載されている人、その配偶者または直系の親族以外の人が委任状なしで請求できるのは、使用目的が正当な理由に限られる。
(注)委任状の原本還付を希望する場合、関連ページ「委任状(申請書ダウンロード)」を確認し、不明な点については窓口に相談する。
 準備するもの
・戸籍の附票の写し等交付申請書
請求先の役所窓口または、HP「戸籍の附票の写し等交付申請書(申請書ダウンロード)」からダウンロード
・本人確認書類
運転免許証、パスポート、マイナンバーカード(個人番号カード) など官公署が発行した顔写真付きのものは1点
健康保険証、年金手帳 などは2点
・印鑑
・手数料:戸籍の附票の写し 1通300円
—代理人が申請する場合—
・本人作成の委任状(HP「委任状(申請書ダウンロード)」からもダウンロード)
・代理人の本人確認書類、印鑑、手数料
なお、申請書に『請求者の本籍・筆頭者の記載』が必要なため、請求者に確認する。

 

それに、親が死亡した途端連絡してくるなんて、都合良すぎる、無神経、迷惑と思うのではないだろうか。

 

祖母は遺言書なんて書かない、っていつも言ってた。

あんなにかたくなだった祖母が、魔法にかかったように気持ちが変わった。

 

祖母にとっては死ぬまでそっとしておいて欲しかったことかもしれないけど、

相続する者にとっては避けられない現実が待っている。

 

 遺言書を作成しておけば、すべての相続人を見つけなくても相続は可能になる。

 

親子で話をする機会を設け、親子水入らずで今まで語る事のなかった話をしたらしい。

初めての親子での告白は、どんな気持ちだったのだろう。。。

 

そして、母が祖母に遺言書を作ることを勧めると、すぐに公正証書遺言を作成することになった。

 

公正証書遺言

公証役場で公証人に作成してもらう遺言のこと。

この遺言方法は、遺言者が遺言内容を自由意志で作成でき、自筆遺言書と違って裁判所の検認の手続きが不要となる。遺言の実行がとてもスムーズ。

この遺言書は公証役場で保管されて、紛失したり改ざんされることがないので、最も安全で確実。

 

もう一人の相続人を探すことは、祖母にとっては絶対に避けたかったことだったのだろうか。

 

これはわたしの想像だけど、昔の辛い過去を穿ほじくり返してほしくなかったんだと思う。

そこには深い深い傷があって、そしてその子に対して、迷惑を掛けたくなかったんだろう。(*´ェ`*)

だから、公正証書遺言を作成することに素直に応じたんだと、私は思う。

 

当時、祖母はつえを突いていたけれど、1人暮らしをして自分の足で歩けていた。

公正証書遺言を作成するには、本人が公証役場に出向いて手続きをしなければならない。

 遺言者が高齢で体力が弱り、あるいは病気等のため、公証役場に出向くことが困難な場合には、公証人が、遺言者の自宅又は病院等へ出張して遺言書を作成することもできる。(要費用)

 

それから、祖母はがんを患ってしまい、みるみるうちに体が弱ってしまった。

遺言は、判断能力がなくなってしまうと出来なくなる。

たとえ死期が近づいていなくても、残された家族が困らないように備えとして作成しておくものだと思う。

遺言は、気力や体力のあるうちに実行しておくことが、とても大事だと痛感した。

 

 親が元気なうちに遺言書を作成してもらう。

必見!公正証書遺言書を作成しておけば、相続手続きが簡単になる

公正証書遺言

 

 公正証書遺言とは、公証役場で公証人に作成してもらう遺言のこと。

 

この遺言方法は、遺言者が遺言内容を自由意志で作成でき、自筆遺言書と違って裁判所の検認の手続き  が不要となる。

遺言書の検認 -裁判所-

遺言書(公正証書による遺言を除く。)の保管者又はこれを発見した相続人は,遺言者の死亡を知った後,遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して,その「検認」を請求しなければなりません。また,封印のある遺言書は,家庭裁判所で相続人等の立会いの上開封しなければならないことになっています。

 

公正証書遺言は『検認』が必要ないので、遺言の実行がとてもスムーズに出来る。

この遺言書は公証役場で保管されて、紛失したり改ざんされることがないので、最も安全で確実だと言われている。

 

祖母が死亡した後、母は『公正証書遺言書』を持っていることで、検認をせずに相続の事務手続きを行うことが出来た。

検認では家庭裁判所に遺言書を提出し相続人の立ち合いで遺言書を開封するとなっているが、どちらも必要なかった。

 

銀行で祖母の通帳の解約手続きをするとき、『公正証書遺言書』があったことは何より安心できた。

親の死後、心も体も疲れた上に手続きが進まないと、余計に何もかもうまくいかなくなる。

そういった母の苦労をそばで感じ、改めて『公正証書遺言書』を作成しておいたことが良かったと思えてくる。

 

2-1. 公正証書遺言書を作成する

 

『 公正証書遺言書を作成する 』 手順
  • STEP 1
    公正証書遺言書の内容を確認
      遺言者は誰に何を遺言するのか、整理しておく。
  • STEP 2
    必要書類を揃える
      遺言者の印鑑登録証明書、相続人との関係がわかる戸籍謄本、受遺者の住民票、不動産の場合登記簿謄本や固定資産評価証明書、それ以外の場合は証書やメモを揃えておく。
  • STEP 3
    証人を2人探す
      自身で証人を2人探すか、公証役場で紹介してもらう(有料)
  • STEP 4
    公証役場と打ち合わせ
      遺言内容を整理し必要書類が揃ったら、公証人と打ち合わせをする。
  • STEP 5
    公証役場に予約する
      公正証書遺言書を作成する日の予約をする。
  • STEP 6
    公正証書遺言書を作成
      遺言者は証人と共に公証役場へ行く。遺言者は実印、証人は認印を必ず持参する。
  • STEP 7
    費用の支払い
      公正証書の原本は公証役場で保管される。

必要書類を揃える

相続に必要な書類

必要書類

 遺言者本人の 印鑑登録証明書(3カ月以内に発行されたもの)1通

 遺言で相続人に相続させる場合には、遺言者と相続人との続柄がわかる 戸籍謄本(3カ月以内に発行されたもの)1通

 遺言で財産を相続人以外の人に遺贈する場合には、 その方の住民票等氏名・住所・生年月日のわかるもの

 遺贈し、または相続させる財産が

 不動産の場合・・・ 土地・建物の登記簿謄本・固定資産評価証明書
 不動産以外の財産の場合・・・ それらを記載したメモ・通帳など

 

その他、当日必要なもの

  1.  遺言者の実印・身分証明書
  2.  各証人(2人)の認印・身分証明書 ( ※公証役場で証人を紹介してもらう場合は不要 )

 

証人(立会人)を2人探す

 

公正証書遺言書の作成には、公証人、遺言者の他に証人2人、計4人が揃う必要がある。

 

証人とは

 証人とは立会人のことで、信頼できる友人、行政書士・司法書士など法律専門家にお願いする。
※ 但し、未成年者、推定相続人など相続についての利害関係がある家族・親族、公証役場の職員、遺言内容を読めない・理解できない人は、立会人として認められない。
証人に遺言の内容が知られてしまうため、信頼していても他人に内容が漏れてしまう可能性がある。
守秘義務のある法律専門家(行政書士・司法書士・弁護士)に頼めば、内容が外に漏れる心配が少ない。

 


 自身の財産など知人に知られたくないし、情報が漏れる危険性があるため、証人探しに苦労することが多い。
 公証役場に頼んでおけば(有料)、証人を紹介してもらえる。
守秘義務のある法律専門家(行政書士や司法書士)などが対応してくれる。
 料金は1人あたり5,000円~10,000円くらいで、公証役場で確認する必要がある。
※ 個人のプライバシーを守るためにも、有料で守秘義務のある専門家に頼んでいた方が良い。

 

 

公証人とは

公証人は、国の公務である公証事務を担う公務員。

公証人が担う公証事務は、国民の権利義務に関係し、私的紛争の予防の実現を目指すものであり、公証人が作成する文書には、強制執行が可能である公正証書も含まれる。

公証人は、原則として、判事や検事などを長く務めた法律実務の経験豊かな者で、公募に応じた者の中から、法務大臣が任命することになっている。(公証人法第13条)

なお、現在は、多年法務事務に携わり、法曹有資格者に準ずる学識経験を有する者で、かつ、検察官・公証人特別任用等審査会の選考を経て公募に応じた者についても、法務大臣が公証人に任命してる。(公証人法第13条の2)

公証役場に予約する

 

公証役場は、法務省の管轄する役所である。

公証役場は全都道府県にあり、人口の多い地域に集中して設置されている。

遺言者は全国のどこの公証役場で公正証書遺言書の作成を行っても良いが、一般的には最寄りの公証役場で作成する方が良い。

内容の変更や再発行手続きなどは、発行した公証役場でしか出来ないため。

 

公証役場一覧 | 日本公証人連合会
全国各地の公証役場のご紹介です。日本公証人連合会。

 

遺言者は証人と同行する必要があるので、互いのスケジュールを合わせた上で公証役場に日程の予約をする。

証人を公証役場で紹介してもらう場合は、個人の予定に合わせて予約する。

 

公正証書遺言書を作成する

 

公証人と打ち合わせ

遺言者が必要書類を持参して公証人と面談し、遺言者自身の考えを伝える。

1時間から3時間程度の時間がかかる。

打ち合わせが完了したら、後日、公証役場にて公正証書遺言書を作成する。

 

作成当日

 

『 公正証書遺言書 』作成の流れ
  • その1
    最初に、証人2名の前で、氏名、生年月日等を言ってもらい、遺言者の本人確認を行う。
  • その2
    次に、家族関係について、配偶者、子供、兄弟について説明する。
  • その3
    不動産は誰に、預貯金は誰と誰にというように、遺産を誰に相続させるか等内容について、話しをする。
    →口頭で言えない人は、筆談、通訳等の方法で自分の意思を公証人に伝える。
  • その4
    公証人が準備した公正証書遺言書の原案を読み上げ、遺言者は、その内容が自分の考えと同じであることを確認する。
  • その5
    その通りであれば、遺言者は、公正証書遺言書の原案に署名押印する。
  • その6
    その後、証人が、署名押印する。
  • その7
    最後に、公証人が署名押印して終了となる。

 

おわりに、公証人が以下を説明する。

  1. 公正証書遺言書の原本・正本・謄本の違い
  2. 保存期間
  3. 遺言書の効力発生時期
  4. 撤回の可否 等

 

費用について

公証役場を利用すると公証人手数料の負担が生じ、公正証書にする契約の内容に応じて利用料が算定される。

公正証書遺言書作成手数料

 

上記の基準を前提に、具体的に手数料を算出するには、下記の点に留意が必要。


 財産の相続又は遺贈を受ける人ごとにその財産の価額を算出し、これを上記基準表に当てはめて、その価額に対応する手数料額を求め、これらの手数料額を合算して、当該遺言書全体の手数料を算出します。…①
 遺言加算といって、全体の財産が1億円以下のときは、上記①によって算出された手数料額に、1万1000円が加算されます。
 さらに、遺言書は、通常、原本、正本、謄本を各1部作成し、原本は法律に基づき役場で保管し、正本と謄本は遺言者に交付しますが、原本についてはその枚数が法務省令で定める枚数の計算方法により4枚(法務省令で定める横書の証書にあっては、3枚)を超えるときは、超える1枚ごとに250円の手数料が加算され、また、正本と謄本の交付にも1枚につき250円の割合の手数料が必要となります。
 遺言者が病気又は高齢等のために体力が弱り公証役場に赴くことができず、公証人が、病院、ご自宅、老人ホーム等に赴いて公正証書を作成する場合には、上記①の手数料が50%加算されるほか、公証人の日当と、現地までの交通費がかかります。
 具体的に手数料の算定をする際には、上記以外の点が問題となる場合もあります。それぞれの公証役場で、お尋ね下さい。

 

作成手数料の例

妻に1000万、息子500万円を相続させる遺言を作成する場合
・妻の手数料23,000円+息子の手数料17,000円+遺言加算11,000円=51,000円
・証人2人分の手数料(依頼した場合)
※ 手数料は財産を譲り受ける人ごとに計算し、合計する。
※ 財産の総額が1億円未満の場合は、遺言加算として11,000円追加される。
公証人が出張する場合
・公正証書作成の手数料×1.5倍+遺言加算11,000円
・公証人の日当(1日2万円、4時間まで1万円)
・交通費(実費)

2-2. 遺言者が死亡したら

 

公正証書遺言の場合は検認の手続きを必要とせず、すぐに相続手続きを開始することが可能。

 

 公正証書遺言書は、原本正本謄本の3部が作成され、原本は公正役場で厳重に保管されている。

正本と謄本は原本の写しで遺言者に渡されており、まずはそれを手に入れる。

 

正本は相続の手続き等で利用できるが、謄本は正本のような効力がなく単なる確認書類のようなものである。

自宅で探しても見つからない場合は、最寄りの公証役場で検索してもらえば(氏名・生年月日・男女の別などで管理している)発行した公証役場を教えてもらえる。

 

 発行した公証役場で、手続きで効力のある正本を再発行してもらう。

 

金融機関や法務局などでは、『公正証書遺言書・正本』を持参して各手続きを行う。

 損をしない!賢い相続のお手伝いをします 【相続の窓口】

いかがでしたか?

親が死んだ後は、悲しみと同時に葬儀や様々な慣れない手続きに追われてしまい、心身の疲れで思考力も落ちてしまいます。

出来るだけ手続きをスムーズに進められるように、今すぐにでも準備しておくことです。

また、誰においても言えることなのですが、たとえ財産が無くても遺言書を作成しておくことで、相続手続きの荷を軽くすることになり、残された家族や子のためになるのです。

まずは、エンディングノートを作成することからはじめてみてはいかがでしょうか?
というわけで、今回は以上です。
これからもブログとTwitter  で、DIY&リフォームを発信していきます。では 




まとめ

 相続にはプラスの財産とマイナスの財産があり、何もしなければそのまま相続(単純承認)し、故人の死亡(相続発生)を知った翌日から3か月以内であれば、相続の放棄をすることが出来る。

 親が元気なうちに公正証書遺言書を作成しておくべき理由
① 公正証書遺言書を作成しておけば、すべての相続人を見つけなくても相続が可能。
② 公正証書遺言の場合は検認の手続きを必要とせず、すぐに相続手続きを開始することが可能。

 

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