生前整理で物を捨てる一歩は、価値がないことを知ること。物への執着が無くなっていく。
wata-siroです。
『 高齢者の介護の原因は、家で怪我をすること 』って知っていましたか?
高齢者は知らない間に目が見えずらくなっていたり、体や特に足の筋肉が衰えていくので、すでに家の中は工事現場だと考えましょう。
使わないものを置いているだけの部屋を片付けると、部屋も心も軽くできますよ。
- POINT 1全部自分でやろうとしない無理するとケガや病気のリスクがある。
- POINT 2処分費をあらかじめ設定する自分でするより業者に依頼したほうが良い場合がある。
- POINT 3『自分で整理する割合』と『業者に依頼する割合』を決めるすべて人任せにするのではなく、出来る範囲は自分でやるほうが納得できる。
前回の記事

高齢の親がいる家には、なんだかよく分からないものがあちこち山積しています。
自分のことじゃないから、口出ししても嫌がられるだろうし・・・あまり言いたくない。
気がかりだけど言えない、みなさんが密かに抱えている悩みです。
ミニマリストという最低限必要なものだけで生きる、現代人が増えていますが・・・
一方で、昔の人特に昭和前半に生まれた祖母は、物に囲まれていることが幸せの代名詞のような暮らしをしていました。
祖母の遺品整理から見えてきたのは、長年住み慣れた家が年老いた体にとっては障害だらけだったということです。
私の母も70歳を過ぎ、わたしは生前整理を進めています。
祖母の遺品整理の経験から学んだことを教訓にして、わたしの母の生前整理をご紹介します。
心を動かすことは難しいのですが、すこしづつ気持ちの変化が現われてきました。
遺品整理で見えてきた生き方。親の生前整理を無理なく進める方法!【バイセルで着物査定】
記事のもくじ
祖母の遺品整理を経験した【ゴミ屋敷は大袈裟でもない】

慌ただしく葬式が終わって、家に戻ってみたら・・・
ゆっくり故人を偲ぶ間もない。
残された祖母の遺品が山のように・・・。
落ち着く場所なんてどこにも無かった。
1-1. 業者に任せず自分で遺品整理する
相続した家の不動産登記の名義変更 も終わり、遂に母の家になった。
ところが、母はあまりいい顔をしない。
この家に住みたいか?といったら、NO!
この家には問題が山積みだった。
祖母が一人で36年間暮らしていたこの家には、物が溢れんばかりに積み上げられている。
家の中だけではない。
一歩玄関を出た先から、ザワザワする。
(((( ;゚д゚))) どこに行ってもゴミが見える。
お金を払って業者に依頼したほうが総合的にはプラスになる。
この時代の人(=昭和時代:戦前生まれの祖母)は物を捨てられない
部屋の中には大きな家具が部屋中ぎっしり敷き詰められて、畳は凹み床は傾いていた。
タンスなんて、随分前から開かない状態。
服は掛ける場所が無くなって、服の上に山のように積み上げられている。
しかもよく見たら、虫食いだらけ・・・Σ( ̄ロ ̄|||)
扉という扉を開けると、どこからも物が溢れ出てくる。
何十年も前から、そこに眠っていたかのように。
分厚い埃にまみれて・・・ 使えそうなものはない。
もし大地震がこの場所で起きていたらと想像すると・・・鳥肌が立つ。
タンスや物に押し潰されてしまっていただろう。
- 自分の思い出の物を捨てたくない。
- もう使えないと分かっているのに、いつか使うかもしれない。
- 自治体のゴミ分別が複雑で、捨て方がわからない。
- 捨てるのはもったいない。
- たくさん物がありすぎて、自分の手に負えない
年老いた親の言い分は、だいたいこれらの答えが当てはまると思う。
親が出来ないなら、家族が片付けてあげたらいいんじゃないか?って、
実はそんな単純な問題ではない。
- 実家の部屋が段々狭くなり、足の踏み場が無くなるのを見て、片付けようとするが親に止められる。
- 本人(=親)にとっては大事な物なのに、ゴミ扱いして怒られる(=ケンカの原因)。
- 「手の届くところに置いておかないと分からなくなる」と言われて、動かせない。
- 「私(=親)が死んでから好きに捨ててくれ」と、言われる。
恐らくどの家庭でも、山積みになった不用品の処分に苦労している。
年老いた親に言っても、ケンカになるから結局何もできない。
だから、口出しせずにそっとしておく。
事実、ちょっと異常なくらいの物を見てうんざりさせられた。 (つд⊂)
それも、同じ種類のものが何個も何個も・・・出てくる。
遺品整理で出た不用品を処分!レンタカーで軽トラックを借りて自己搬入する
もう嫌!! ってなる、母の気持ちも頷ける。
母も、もう若くはないんだし・・・こんな重労働は出来ない。
1-2. 遺品整理業者に依頼する
遺品整理をするのは重労働。
故人の残した品(遺品)を整理すること。遺品処理、遺品処分ともいう。 -Wikipediaより引用-
家族が故人の遺品を整理する時、親が大事にしてきたものを、無残にも捨てていかなければならない。
これが意外と残酷な気持ちになってしまう。
だから母は遺品整理にあまり気が進まなかったようで・・・

私の見えないところで捨ててくれればいいから。
祖母が元気だった頃に、家の物を片付けたことがある。
その時も大量にゴミが出て捨てたけど、終わりが見えなくて・・・

私が死んでから好きに捨てておくれ。
結局、母と祖母は同じことを言っていた。
遺品整理は心理的にデリケートな問題なので、家族でやると負担も大きいしトラブルに発展する恐れもある。
超高齢社会の現代は、親が亡くなっても遺品整理する立場の子が高齢者になる。
総人口において、一般的に高齢者とされる65歳以上の人口の割合(高齢化率)が21%を超える社会。
日本は1980年代後半から急速に高齢化が進み、2007年には21%を超えて、諸外国に先駆けて超高齢社会に突入した。 -知恵蔵より引用-
繰り返しになるけれど、遺品整理をするのは重労働。
それに伴って、遺品整理業という業種の仕事が急成長している。
遺品整理業者に依頼するのは、こんな人に向いている。
高齢者で体力に自信がない人
遠方で出向けない人
仕分け(=分別)に自信がない人
親の思い出を割り切ることが出来ない人
思い切って遺品整理を専門のプロに依頼してみら、メリットが多い場合もある。
業者選びは慎重にすべきだけど、選択肢があるのは有難いこと。
遺品整理業者に依頼する場合【精神的なメリット・デメリット】
一軒家で1人暮らしの祖母の家の場合、余分な部屋があるので、物が捨てられずに物置き部屋になっていた。
部屋の数や家族の人数、物の多さなどで条件は異なるが、精神面での負担があることも知っておかなければいけない。
- やってもやっても終わらないので、時間がない人にはおすすめ
- 呼吸器やアレルギーの病気がある人は悪化して、疲れが取れにくくなる可能性があるので任せた方が良い
- 寂しさによる気持ちの負担が増すので、ストレスに弱い人は任せたほうが良い
- 自分で遺品整理するよりも費用が高額になる
- 気持ちの整理がつかない間に思い出が消えてしまうような虚無感が残る
- 業者とのトラブルで心が傷つく(他人に捨てられる行為が怒りや罪悪感になる)
遺品整理業と不用品回収業の違い
遺品整理業、不用品回収業どちらも遺品整理を行っている業者。
気を付けておくべきことは、専門的な資格を取得した者が立ち会うかどうか。
遺品整理の資格に、遺品整理士 というのがある。
単に故人の遺品を整理して、処分したり清掃をするだけではない。
遺族としては、親の死に心の整理がつかない状態。
そんな遺族の気持ち大切に、遺品整理をしてくれる業者を選びたいと思う。
親の遺品を乱暴にゴミ扱いされるのは、心が痛むもの。
だから、業者選びはこの遺品整理士がいるかどうかを確認して選ぶのもポイントのひとつ。
- 故人の遺品の確認(勝手に処分しない)をして処分する
- 遺族の気持ちに寄り添ってくれる
- 遺品として(仕分け~整理)の取り扱いをする
- 遺品の整理は事前に自分で行い、不用品だけ処分する
- 買い取り出来るものは処分費から相殺してくれる
- 不用品としての取り扱いをする(物の紛失の恐れ)
遺品整理業者 【みんなのお焚き上げ】キット
不用品回収業者 【グローバル回収】
【国認定】パソコン無料回収・処分・廃棄 【リネットジャパン】
関東エリア ECOらいく
関西エリア 関西遺品整理センター
70歳過ぎた親の生前整理【物に価値がないことを確認させる】
生きているうちに、家具や資産など身の回りのものを片づけておくこと。
本人の入院や施設への入所を機に、家族が担うこともある。 -コトバンクより引用-
生前整理という言葉はネガティブな響きがあるかもしれないけど、実はそうでもない。
親子で生前整理を一緒にする
私の母は元気なほうだったけど、さすがに70歳を過ぎて目の病気を患ってしまい、確実に年老いているなと実感がある。
高齢者は知らない間に目が見えずらくなっていたり、体や特に足の筋肉が衰えていくので、すでに家の中は工事現場のように危険な場所だと考えておく。
母が年老いていく姿は寂しいけど、実際に祖母の遺品整理で私が学んだことは、元気なうちに生前整理をすべきということ。
親子でやる共同作業は、意外と親の気持ちや知らないことがわかって、互いの理解が深まる時間にもなる。
具体的にすること
祖母の遺品や母の持ち物を、今のうちに整理する。
エンディングノートを書いてもらう。
遺言書の作成をしてもらう。
①母の物を整理する
祖母の遺品を相続した結果、母の物が増えてしまった。
自分で購入していないモノなのに、捨てられない。(悪循環)
特に捨てられないものが着物
着物は購入するときは高額なのに、売るときは驚くほど安値になり、二束三文となってしまう。
高いもの=価値がある
この思考を壊すために、買い取り業者に依頼してみることにした。
価値があると思っていたのに買い取りが出来ないとか、思った以上に安値を言われ、すでに価値がないことを悟らせることが出来た。
未使用の着物と帯など小物のセットが、2セットある。
一度も手を通したことがないものなら、多少は価値があるのでは?と思っていた。
未使用の着物2セットを査定してもらった。
なんと!? 着物総額2,300円
恐らく購入するときは数十万円だったものが、2,300円と提示されたときの脱落した感覚が、物への執着から解き放たれた瞬間でもあった。
母も諦めがついたというか、他の使用済みの着物は全く価値がないと悟ったようで、すっかり片付ける決心がついた。
つまり、価値がないことを知ることで、執着心から解放されている。
物はいつかゴミに変わる。自分に必要なものは、その時に所有すればよい。
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【着物を売るコツ】バイセル査定額の20倍で売れた|着物売るならメルカリ
②エンディングノートを書いてもらう。
親の死後、相続の手続きで除籍謄本をすべて揃える必要がある。
その時に、本籍地のあった役所に申請して取寄せることになる。
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親がどこで生まれてどこで育ったかなど、知らないことも多いので書いてもらっていたらいいなと思う。
いざという時の、色々な情報がつまった備忘録。
エンディングノートは残された家族に対してのメッセージなので、好きなことを書いて気持ちの整理も出来る。
③遺言書の作成をしてもらう。
祖母は公正証書遺言書を残してくれたので、相続の手続きが割と楽に運んだ経緯がある。
関連記事 相続手続きが簡単になる!親が生きているうちに公正証書遺言を作成する
財産がない場合であっても、遺言書があると楽に事務手続きが行えるので、母にも作成してもらいたいと思う。

いかがでしたか?
最初は物を捨てることが、親の心を無視しているようで、罪悪感を感じていました。
でも、快適に暮らす為の生前整理を親と一緒にやっていくうちに、昔話を聞いたり今の気持ちを話す良い機会が生まれて、良かったと思いました。
不要なものを整理していくと、今あるものが大事になることと、執着心がなくなるんです。
年老いていく親の姿を見て、いま出来ることは住みやすい環境を整えることだと思っています。
これを読んでくださっているあなたも、自分や親の生前整理について行動してみると良いと思います。
関東エリア ECOらいく
セーフティ東京
関西エリア 関西遺品整理センター
というわけで、今回は以上です。
これからもブログとTwitter で、DIY&リフォームを発信していきます。では
参考記事>>>

関連本 >>>
物がない時代に生まれた世代の、物を捨てる習慣がない。
⇒ 気持ちに寄り添うことが難しい